「TVLについて詳しく知りたい!」
「TVLと暗号資産ってどのような関係?」
「TVLは投資判断にどう影響するの?」
これらの疑問を解決する記事を用意しました。
TVLはブロックチェーンプロジェクトやDeFiプロジェクトに預けられている資金の総額を指します。
TVLはプロジェクトの信頼性や将来性を示す指標の1つとして注目されているワードなんですよ。
TVLが高いDeFiプロジェクトは、将来的な価格上昇の期待値が高い傾向にあります。
この記事を読めば、TVLについて知識と理解が深まり、有望なプロジェクトの見極めに役立つので、ぜひ最後までご覧ください。
TVL(Total Value Locked)とは何か?
TVLとはTotal Value Lockedの略で、トータル・バリュー・ロックドと読みます。
日本語では「拘束されている預かり金の総額」といい、TVLはブロックチェーンプロジェクトやDeFiプロジェクトに預けられている総資金額を指します。
TVLを用いればそのDeFiプロジェクトの市場規模や活発度がわかるんですよ。
まずはTVLを理解するために、DeFiについて説明をしていきますね。
DeFiとは?【分散型金融】
DeFiとはDecentralized Financeの略で、ディセントラライズド・ファイナンスと読みます。
DeFiを日本語に訳すと「分散型金融」といい、DeFiはスマートコントラクト技術を活用した、中央管理体の存在しない金融サービスの総称です。
スマートコントラクトとは?
スマートコントラクトとは自動契約履行プログラムをいいます。
自動契約履行プログラムは、プログラムによってあらかじめ決められた契約や取引を自動で行うシステムです。
スマートコントラクトは、暗号資産の支払い処理や資産の移動などを行ってくれます。
DeFiには多種多様のサービスがあります。
下記はDeFiサービスの一部です。
DeFiサービスの種類 | サービス内容 |
---|---|
DEX(分散型取引所) | 仲介者のいない暗号資産の交換所 |
レンディング | 暗号資産の貸して賃借料を得られるサービス |
リキッドステーキング | ステーキングの際に受け取れる代替トークンでさらに運用できるサービス |
DeFiには上記に挙げた種類のサービスが無数に存在します。
たとえば、レンディングサービスを提供している「MakerDAO」のTVLはおよそ61億ドル、日本円で約9,030億円が預けられています。
画像引用元:DeFiLlama
このようにTVLは預けられている総資金額を確認できるので、そのDeFiサービスの市場規模がわかります。
次にTVLがどのようなときに役立つのか解説します。
TVLで暗号資産の将来性を予測できる
TVLは購入しようとしている暗号資産の将来性の予測に役立ちます。
なぜなら、その暗号資産を発行しているプロジェクトの信頼性と期待度がわかるからです。
たとえば、DeFiプロジェクトのTVLが高い場合、多くのユーザーがそのDeFiプロジェクトに資産を預けているのがわかります。
多くのユーザーが利用していることから、今後その暗号資産の価格上昇の可能性に期待できます。
次にTVLによって判断できる4つのことを見ていきましょう。
TVLによって判断できる4つのこと
TVLによって判断できる4つのことを紹介します。
- TVLの高さは信頼性の指標になる
- TVLは投資判断の材料になる
- 市場全体の相場傾向の予測が可能
- 上昇トレンドのDeFiを把握できる
1つずつ説明していきますね。
TVLの高さは信頼性の指標になる
TVLの高さは、DeFiプロジェクトの信頼性を示す指標になります。
TVLの高いプロジェクトには多くの資金が集まっており、資金が集まる理由はたくさんのユーザーがそのサービスを利用しているからです。
つまり、多くの支持者がいて信頼されているのがわかります。
たとえば、DeFiの1つであるDEXのTVLランキング1位の「Uniswap」は、TVLが41億1,300万ドル、日本円でおよそ6,100億円もの金額が預けられています。
上記のように、TVLが高いプロジェクトは信頼性のあるDeFiプロジェクトといえます。
TVLは投資判断の材料になる
プロジェクトのTVLを確認しておくと、投資の判断材料にできます。
なぜなら、TVLの増加傾向にあるDeFiプロジェクトは、価格上昇が期待できるからです。
下の画像はSui NetworkのTVLと暗号資産SUIの価格推移です。
画像引用元:DeFiLlama
青い線がTVLの増減を表し、黄色の線がSUIの価格推移を表しています。
画像のようにTVLが増加しているときは、銘柄の一時的な価格上昇に期待ができ、反対にTVLが減少している場合は価格下落の可能性が高くなります。
このようにTVLは、投資判断の材料にできるんですよ。
市場全体の相場傾向の予測が可能
TVLはDeFi市場全体の相場傾向の予測ができます。
市場が活発であればTVLは増加し、反対に市場が低迷しているときはTVLが減少します。
下の画像はDeFi全体のTVL推移とステーブルコインの時価総額の推移です。
ステーブルコインとは、アメリカドルに連動した暗号資産を指します。
画像引用元:DeFiLlama
たとえば、2021年〜2022年は多くのDeFiプロジェクトのTVLが著しく増加しました。
それに伴い、ステーブルコインの時価総額も上昇しています。
つまり、暗号資産市場全体に多くの投資家が参入し、資金が流入している証拠です。
このように、TVLの増減は市場の全体の傾向を予想するのに役立ちます。
上昇トレンドのDeFiを把握ができる
上昇トレンドのDeFiサービスを把握するのにTVLが役立ちます。
なぜなら、TVLが上昇しているDeFiサービスは、多くの資金が流入しているからです。
下の画像はSolanaのTVL推移と暗号資産SOLの価格推移です。
画像引用元:DeFiLlama
青い線がTVLの増減を表し、黄色の線がSOLの価格推移を表しています。
DeFiサービスに多くの資金が流入すると、関連銘柄の価格が上昇する傾向にあります。
そのため、上昇トレンドのDeFiサービスを把握すると、上昇銘柄を見つける手掛かりになるんですよ。
TVLを確認する方法【分析サイト3つ】
TVLを確認する方法を紹介します。
TVLは暗号資産のデータ分析サイトから確認でき、ありとあらゆDeFiプロジェクトのTVLが見られます。
下記が分析サイト3つです。
上記の分析サイトにはアプリバージョンもあるので、スマホでも見られますよ。
下の画像は「CoinMarketCap」のUniswapの詳細です。
画像引用元:CoinMarketCap
上の赤枠がTVLで下の赤枠がTVL比率を示しています。
続いて、TVLとTVL比率の違いを紹介します。
TVLとTVL比率の違い
TVLとTVL比率の違いは以下の通りです。
TVL | プロジェクトに預けられた資産の総額 |
---|---|
TVL比率 | 市場から見たプロジェクトの評価 |
TVL比率について詳しく説明していきますね。
TVL比率とは?【数値からわかる特徴】
TVL比率は、そのDeFiプロジェクトの発行している暗号資産の時価総額をTVLで割った値です。
TVL比率は、市場から見たその暗号資産の評価がわかります。
TVL比率は「1」を基準に評価ができるので、1より高い場合と低い場合それぞれの特徴について説明します。
TVL比率が1より高い場合の特徴
TVL比率が「1」より高くなればなるほど、過大評価の可能性が高くなります。
なぜなら、そのDeFiプロジェクトが一時的な過熱により暗号資産価格が高騰しているからです。
高いTVL比率は投資家の関心を引き寄せ、トークン価格が上昇する要因となります。
TVL比率が高い場合は、実際の価値とは乖離している可能性があるので、価格が急落する可能性があるので注意が必要です。
TVL比率が1より低い場合の特徴
TVL比率が「1」より低くなればなるほど、過小評価の可能性が高くなります。
その理由は、DeFiプロジェクトが注目されていない可能性があり実際の価値が過小評価されているからです。
たとえば、TVL比率が過小評価されているDeFiプロジェクトの暗号資産は割安で購入でき、今後の価格上昇に期待が持てます。
とはいえ、TVL比率も指標なので市場の一時的なトレンドに惑わされず、長期的な視点で評価するのが重要です。
TVL比率の計算方法
実際にTVL比率を計算してみましょう。
【計算式】TVL比率 =時価総額 ÷ TVL
下の表はPancakeSwapの情報です。
DeFiプロジェクト名 | PancakeSwap |
---|---|
CAKEの時価総額 | $616,776,255 |
TVL | $1,167,536,751 |
上の表を見て計算してみます。
$616,776,255(時価総額)÷ $1,167,536,751(TVL)=0.53(TVL比率)
これでTVL比率の計算ができました。
【注意点】TVLを鵜呑みにしてはいけない
TVLはさまざまな推測ができますが、TVLを鵜呑みに投資してはいけません。
理由は以下の通りです。
- TVLは人が操作できてしまうから
- プロジェクトの破綻リスクがあるから
- TVLの高さと通貨の価格は連動していないから
これらを詳しく説明しましょう。
TVLは人為的な操作ができるから
TVLは人為的な操作によって、実際と異なる情報が反映される場合があるので、すべてを信用しないようにしましょう。
TVLが悪用される例を紹介します。
たとえば、運営者が多額の資金をプロジェクトに投入し、TVLを意図的に大きくしたとします。
プロジェクトが成功しているように思ったユーザーから資金を集めた後、持ち逃げしてしまいます。
TVLを鵜呑みにせず複数の要素からプロジェクトを見極めましょう。
プロジェクトの破綻リスクがあるから
TVLの高いプロジェクトでも、プロジェクトの破綻リスクがあります。
なぜなら、ブロックチェーンプロジェクトやDeFiプロジェクトは、市場の変動に大きく影響されるからです。
過去にはTVLが高かったにも関わらず、市場の変動によってTVLが大幅に減少し、結果的に破綻してしまったDeFiプロジェクトが存在しました。
したがって、投資をする際は破綻リスクを考慮し、資産を分散投資することが重要です。
TVLの高さと通貨の価格は連動していないから
TVLと通貨の価格は必ずしも連動しないので、TVLの高さだけで投資判断をするのは避けましょう。
TVLはそのプロジェクトに預けられている資産の総額を示しており、個々の投資家が所有している通貨は反映されていないからです。
下の画像はリキッドステーキングサービス「Lido Finance」のTVLと同社が発行している暗号資産LDOの価格推移を示しています。
画像引用元:DeFiLlama
水色のグラフがTVLの推移を、黄緑色のグラフがLDOの価格を表しています。
上のグラフには両者のチャートが連動している箇所とそうでない箇所があります。
したがって、TVLが高いだけという理由で投資するのはやめましょう。
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TVLのまとめ
この記事では、TVLについて詳しく解説してきました。
最後に重要なポイントをおさらいしていきましょう。
・TVLとは「拘束されている預かり金の総額」のこと
・TVLは投資判断の要素の1つになる
・TVLは分析サイトで確認できる
・TVLとTVL比率は役割が違う
・TVLだけを鵜呑みにして投資をしてはいけない
TVLは投資判断の1つの重要な指標ですが、TVLだけを鵜呑みに投資してしまうと、失敗をしてしまう恐れがあります。
あくまで指標の1つなので、さまざまな情報をもとに投資判断をしましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この記事があなたの役にたったのなら幸いです。
TVLについてよくある質問
- TVLとは何ですか?
-
TVLとはTotal Value Lockedの略で、日本語に訳すと「拘束されている預かり金の総額」を意味します。
- TVLから何がわかりますか?
-
TVLによって下記の4つを判断できます。
判断できる4つのこと
- TVLの高さは信頼性の指標になる
- TVLは投資判断の材料になる
- 市場全体の相場傾向の予測が可能
- 上昇トレンドのDeFiを把握できる
- TVLを確認したいのですが、確認する方法はありますか?
-
TVLは下記のサイトから確認できます。
- CoinMarketCap
- CoinGecko
- TradingView
上記のサイトからTVLの分析ができますよ。
参考元