「かんたんに確定申告書を書く方法はないかな?」
「何から手を付ければいいの?」
「書き上げるまでの時間はどのくらい?」
上記の悩みを解決します。
確定申告って面倒ですよね?
「損益計算」「経費」「控除」などがあり、いざ申告しようと思っても何から手をつけていいか分からない方も多いはずです。
そこで、この記事では面倒な確定申告書の書き方の手順を説明します。
必要書類さえ揃っていれば5分ほどで記入ができますよ。
下記の順番に沿って進めれば、かんたんに確定申告書を書き上げられますので、最後までご覧ください。
今すぐパソコン・スマホで申告をしたい方は下記のボタンからジャンプできます。
確定申告書の作成の流れ
確定申告は毎年、1月1日から12月31日までの1年間に発生した所得に対して、翌年2月16日から3月15日までの間に確定申告を行います。
確定申告書作成の流れは下記の7ステップです。
- 必要書類の準備をする
- 一年間の損益(利益)の計算をする
- 一年間の経費額の計算をする
- 所得税の計算をする
- 提出方法を選択する
- 確定申告書を書く
- 提出する
必要書類を準備する
仮想通貨の確定申告は事前の準備が大切です。
記入は簡単だが、準備に少し時間がかかるんだ。
必要になる書類は下記のとおりです。
・確定申告書
・添付書類台紙
・源泉徴収票
・仮想通貨の取引レポート
・必要経費の領収書
- 後術するe-Tax(インターネット・スマホ)で提出する方法を選ぶ場合は、確定申告書の準備は不要です。
仮想通貨の確定申告に必要な書類の準備方法は、下記の記事に詳しく書いてあるので、ぜひ目を通してみてくださいね。
仮想通貨で得た損益(利益)を計算する
確定申告の目的は所得を申告することです。
所得を求めるには損益(利益)の計算と経費の計算が必要になります。
所得を求める式は下記のとおり。
所得=損益(利益)-経費
損益(利益)をもとめる計算方法は2通り。
【総平均法】 取引した仮想通貨の平均単価をもとめて計算する方法
【移動平均法 】 購入ごとの取引を一回ずつ計算する方法
取引回数が多い方は総平均法で計算するのがオススメよ。
仮想通貨取引で複雑な取引や取引回数が多い方は損益計算ツールを使用すると楽に計算できます。
簡単かつ間違いなくできるので、ツールを使用することをオススメします。
- Gtax (ジータックス)年間取引件数100件まで無料
- Cryptact(クリプタクト)年間取引件数50件まで無料
- CryptoLinC(クリプトリンク)年間取引件数200件まで無料
上記の仮想通貨損益計算ソフトは無料のプランがあります。
仮想通貨の総平均法
総平均法とは、1月1日〜12月31日の1年間に購入した「合計購入金額」を「合計通貨量」で割った購入平均単価をもとに計算する方法です。
下記の表を使って年間の利益を計算します。
日付 | 購入数量(BTC) | 購入単価(円) | 売却数量(BTC) | 売却単価(円) | 購入合計(円) | 売却合計(円) |
---|---|---|---|---|---|---|
2/1 | 1 | 150万 | - | - | 150万 | - |
3/15 | 2 | 140万 | - | - | 430万 | - |
4/1 | - | – | 1 | 170万 | 170万 | |
5/15 | 3 | 200万 | - | - | 1030万 | - |
6/1 | 1 | 220万 | - | - | 1250万 | - |
8/1 | 1 | 230万 | - | - | 1480万 | - |
10/1 | 1 | 320万 | - | - | 1800万 | - |
12/1 | - | - | 6 | 300万 | 1970万 |
上の表だと年間の購入合計金額が1800万円です。
売却合計が1970万円なので計算すると
1970万-1800万=170万
1年間で170万円の収入がありました。
仮に経費が20万だった場合
170万円-20万=150万円
年間利益が150万円だと計算できました。
仮想通貨の移動平均法
移動平均法は購入ごとの取引を一回ずつ計算をして1年間の利益をもとめる方法です。
下記が一回ごとの取引の計算例。
(例)6月30日に1BTCあたり50万円のビットコインを4BTC分200万円(手数料込み)で購入。
9月25日に 0.5ビットコイン(手数料込み)を 30万円で売却した。
上記の例の場合、5万円の利益が発生しています。
【計算式】
売却価格 -(1ビットコインあたりの取得価格×売却数量)= 利益金額
30万円 – (200万円÷4BTC)× 0.5 BTC = 5万円
移動平均法は、上記の計算を取引ごとに繰り返し、1年間の総収入額をもとめる方法。
1年間の取引量が少ない方は移動平均法で計算もいいですが、多い方は面倒で時間もかかるので、ツールを使用するのがオススメです。
オススメ損益計算ツール3つ
ツールを使用すると、取引所からダウンロードできる取引履歴をアップロードするだけで、かんたんに損益額を計算できますよ。
- Gtax (ジータックス)年間取引件数100件まで無料
- Cryptact(クリプタクト)年間取引件数50件まで無料
- CryptoLinC(クリプトリンク)年間取引件数200件まで無料
いずれも個人向け無料プランが用意されています。
経費を確定させよう
経費とは「儲けるために使ったお金」のことです。
利益から経費を差し引くと所得を確定できます。
必要経費として認められる項目一覧
必要経費の判断は仮想通貨取引のために支出したことを証明できるかです。
下記が経費として計上できる項目です。
- 仮想通貨取引専用のスマホ代やPC代、周辺機器代(10万円未満)
- 仮想通貨の取得費
- 出金手数料
- 取引手数料
- コンサルティング費用
- 書籍代
- セミナー費用
- セミナーを受けるための往復交通費
- 会議費
- 交際費
- 仮想通貨の情報勉強会の食費
- 会計ソフトの使用料金
- 税務申告にかかった費用
- 税理士代
- 計算ツール代
- 電気代・通信費
上記に該当する項目は経費に計上できるので、この項目一覧を活用してくださいね。
経費として認められない項目は下記の通り。
- 私的な目的と疑われる項目
- 仮想通貨取引に関係性がない項目
- 過度な経費の計上や疑わしい項目があると税務調査される可能性があります。
否認されると「経費額×税率」が追加徴収されるので、正しく誠実に計上しましょう。
按分(あんぶん)計算が必要な項目
按分(あんぶん)計算とは、割合に応じて振り分けることです。
たとえばスマホの場合、普段使いが80%で仮想通貨取引が20%だから経費は20%計上することを指します。
按分計算が必要な経費は以下のとおり。
・仮想通貨取引に使ったスマホ・PC代の一部
・仮想通貨取引にかかった電気代・通信費
按分割合は給与所得者の場合、計上割合は多くても10%〜20%程度が一般的です。
事実なら許されますが、過度な申告は税務踏査の対象になります。
また、税理士に相談すると、安心かつ正確にできるのでオススメです。
雑所得を確定させる
前述した損益(利益)と経費の額が計算できたら、差し引いて雑所得を算出しましょう。
【雑所得の計算式】
雑所得=損益(利益)-経費
上記の計算式で雑所得を計算できます。
計算ができたら、いよいよ記入して提出ね。
確定申告書の提出方法を選ぶ
確定申告書の提出方法は大きくわけて2通りあります。
・実際の申告書用紙に記入し、提出する方法
・e-Tax(インターネット・スマホ)で提出する方法
オススメはe-Taxを使った記入、提出です。
e-Taxは自宅に居ながら記入、提出まで可能なのでぜひ活用してください。
用紙に記入して提出する場合
インターネットでの書き方がわからない方は、用紙に直接書いて提出しましょう。
下記が一連の流れです。
・用紙の取得
・用紙に記入
・用紙を提出
必要書類が揃っていれば5分ほどで記入できます。
次で順番に解説します。
確定申告書の取得方法
先ずは申告書を取得する必要があります。
申告書用紙は下記の方法で取得できます。
・最寄りの税務署(税務署ならどこでも可)に直接取りに行く
・所轄税務署に連絡して送ってもらう
・確定申告書等作成コーナー((インターネット上)で作成し印刷する
取りにいく時間がない場合は送ってもらうことも可能だ
用紙の書き方
用紙の書き方は、国税庁の申告書の記載例(給与やその他の収入がある場合)に画像を用いて詳しく記載されています。
ぜひ活用してください。
提出方法
提出方法は3とおりです。
・税務署窓口への持参
・郵便または信書便により、住所地等の所轄税務署に送付
・税務署の時間外収集箱へ投函(とうかん)
税務署窓口への持参は混み合う可能性があるので、郵便、信書便または投函(とうかん)をオススメします。
書き方がわからない方は、必要書類を持参して税務署に行けば、記入提出まで一括で完了できますよ。
e-Tax(インターネット・スマホ)で提出する場合
e-Taxは確定申告書等作成コーナーから、パソコンorスマホを使用して一括で作成、申告ができます。
e-Taxで申告する際に必要なもの
・パソコンorスマホ
・マイナンバーカード
また、令和4年1月4日以降からスマホだけで申告ができるようになりました。
スマホで申告する場合は、マイナンバーカードがあれば申告ができ、パソコンは不要です。
下記の国税庁のページに画像つきの詳しい手順が記載されています。
仮想通貨の交換も課税対象に?
仮想通貨同士の交換も課税対象になるケースがあります。
下記の動画では詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
冒頭では2億円の追徴課税された実例も紹介されています。
どうしてもわからない場合の対処法
前述した必要書類とマイナンバーカードを持って税務署へ行きましょう。
その場で書き方を教えてくれますので必要書類を持っていけば、提出まで完了できます。
また、間違いなく作成ができるので、わからないときは必要書類を持参して所轄税務署に行きましょう。
確定申告をした後は?
確定申告書を提出した後にすること。
- 確定申告書の控えの保存(7年間)
- 領収書の保存(7年間)
申告に不備があった場合、税務署から問い合わせがある場合があります。
用紙に記入した方は申告書の控えを保存しておきましょう。
(通常複写になっていますが、なっていない場合はコピーでも可です)
領収書関係も7年間保存しておきましょう
e-Taxの方はデータが保存されているので不要です。
申告額を間違えた場合
申告額を間違えた場合、間違いに気づいた日によって対応が変わります。
【3月15日までに気づいた場合】
もう一度、新たに申告書を提出すれば追徴なく申告をし直せます。
理由は2回申告した場合、後から申告した方が採用されるルールになっているからです
【3月15日を過ぎて気づいた場合】
過少申告加算税に該当します。
原則、新たに納付する税額の10%、期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は15%に相当する過少申告加算税が課せられます。
また、逆に過大申告しても自分で気づかない場合、その金額は返ってきません。
損をしないように計算ツールで計算したり、税理士に相談して正しく申告しましょう。
まとめ 確定申告書を間違いなく書くために
この記事では仮想通貨の利益が出たら行う、確定申告書の書き方の手順を解説しました。
申告漏れや間違いのないように申告をしたいですね。
最後にもう一度この記事の要点をおさらいです。
・必要書類は5種類あり「源泉徴収票」「仮想通貨の取引レポート」「必要経費の領収書」などがある。
・一年間の利益の計算方法はツールを使用すると「簡単に間違いなく」計算ができる
・一年間の経費額の計算をする際の経費にできるもの一覧はこちら
・記入方法は「申告書用紙に記入」か「e-Tax(インターネット・スマホ)」を選び記入する
・確定申告書を書く【国税庁の申告書の記載例】を参考にする
過少申告、無申告はいずれ、バレてしまい損失を招きます。
申告は面倒ですが、この記事に沿って進めれば確実な作成ができるのでぜひ参考にしてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事があなたの役に立ったなら幸いです。
仮想通貨の確定申告の際によくある質問
- 提出した申告書に不備があった場合はどうなるのでしょうか?
また提出後に間違いに気づいた場合の対処法を教えてください。 -
間違いがあったり、添付しなければならない資料が足りなかった場合、税務署から電話かはがきで連絡がきます。
指示に従い速やかに対応しましょう。原則、新たに納付する税額の10%、期限内申告税額と50万円のいずれか多い額を超える部分は15%に相当する過少申告加算税が課せられます。
>>申告額を間違えた場合 - 仮想通貨の確定申告の書き方がわからないときは役場でも書き方を教えてもらえるのですか?
現在住んでいるところから税務署までかなりの距離があります。 -
資料さえまとめておけば、所轄税務署や申告会場に行って聞きながら確定申告が可能ですよ。
必要書類はこちらです。
1.確定申告書
2.添付書類台紙
3.源泉徴収票
4.仮想通貨の取引レポート
5.必要経費の領収書
>>どうしてもわからない場合の対処法 - 昨年から仮想通貨を始めたのですが、確定申告の紙の書き方や、どの紙に書くかなどがわかりません。
税務署に行けば教えてくれますか? -
告書用紙は下記の方法で取得できます。
税務署に行けば教えてくれますよ。
その際に必要書類を持っていけば書きながら提出まで、できますよ。
>>用紙に記入して提出する場合