ラジオは、発明家のトーマス・エジソンの弟子であるレジナルド・フェッセンデンによって、1900年初めに無線を使った音声通信の実験成功から始まりました。
広域の多くの人に、瞬時に情報を届けられるラジオは革新的でした。
太平洋戦争では、戦局と大本営発表を行うためのプロパガンダ的な放送が増え、発明家の想いとは異なる使われ方をした時代もありました。
平和な現代は、音楽、スポーツ中継、おしゃべりの娯楽中心の放送となりましたね。
技術革新や多くの起業家により、インターネットラジオの配信や音を収益化するコンテンツも配信され、多様化するインターネットラジオの可能性を感じます。
ラジオの誕生から普及
ラジオの歴史 Q&A
ラジオの誕生
初期のラジオは、鉱石式と言われイヤホンで聞くタイプでしたが、真空管を使ったものが登場したことでスピーカーから放送が聞けるようになっていきます。
低価格化と高品質化が進んだことで徐々にラジオが普及し始めました。
しかしながら、太平洋戦争が起こり、戦局と大本営発表を行うためのプロパガンダ的な放送が増えていったことは残念なことです。
終戦と言えば有名な玉音放送は知らない人にとっては、非常に興味深いものです。
Wikipediaの玉音放送で聴けます。
テレビがない時代に、遠く離れた多くの人へさまざまな情報を瞬時に届けられることは人々の生活を大きく変えたものと言えます。
鉱石ラジオの誕生
鉱石ラジオ(1919年頃~)は、回路の一部に鉱物を使い、アンテナから拾った電波をそのままイヤホンで聴くタイプのものです。
電池は必要とせず、非常に単純な構造となっています。
- 電波を電気に変換する「アンテナ」
- 電波から特定の周波数だけを抜き取る「同調回路」
- 電波から音声を取り出す「検波回路(ここに鉱石を使用)」
- イヤフォン「受話回路」
長い電線をアンテナとして屋外に設置し、少しでも感度を上げることで遠くの放送局を受信しようと試みたものです。
小さい頃に作った記憶がある人もおられるのではないでしょうか?
市販されている鉱石ラジオもあり、自作できます。
真空管ラジオの誕生
ラジオ放送の電波は弱いのでスピーカーで聴くには増幅する必要があります。
真空管ラジオ(1945年頃~)は、真空中で電子流を制御することで増幅できるのが特徴です。
個人でラジオを聴くのではなく、家族とともに聴けるスピーカーから流すラジオの誕生です。
その後、真空管はトランジスタに代わっていきますが、真空管独特の音質が好きな人もいます。
ソニーはトランジスタを利用したラジオを1955年8月に日本で最初に発売。
電池駆動で小型ラジオは、それまでにない画期的な商品でした。
真空管からトランジスタに部品が置き換えられる技術革新により、家電製品分野でも画期的な商品が生み出されていきます。
トランジスタの開発そして半導体の誕生につながる
真空管は消費電力が大きく、サイズが大きいデメリットがありました。
真空管に代わる電子機器としてアメリカで発明されたのがトランジスタです。
消費電力が少なく、小型化も実現したトランジスタは、さまざまな電子機器に搭載される部品の主流となっていきます。
身近なもので言えば、ブラウン管テレビから液晶テレビに変わったこともトランジスタの功績のひとつです。
このような技術革新へ経て世の中が便利になったのも、ラジオ技術があったからこそと言えます。
私が就職した電気メーカ含め、アメリカに追いつけ追い越せで、半導体王国に駆け上った良い時代も日本にありました。
スマートフォンを始め、多くの電気機器に欠かせない半導体電子部品はこのような背景で成長してきました。
無線技術の基礎となったラジオの功績
1953年にNHKがテレビ放送を開始しますが、一般庶民が手に入れるには非常に高価でした。
そのため、街頭テレビに人が群がりました。時代を感じさせる写真がWikipediaで見られます。
1959年の皇太子(今上天皇)夫妻のご成婚や1964年の東京オリンピックを機に、三種の神器と言われる白黒テレビが普及し始めます。
テレビが爆発的に普及をし始めると、ラジオの人気は落ちていきました。
しかしながら、安価なトランジスタラジオが商品化され、カーラジオも普及しラジオは一家に一台から一人に一台の時代へと変化しました。
情報トーク番組や音楽番組が増え、深夜放送も盛んに行われ、受験期間中に聞き入ったものです。
就職で東京に住んでいた時には、在日米軍向けのAFN放送(旧FEN)が流れており、なぜか都会感を満喫したものです。
音楽、スポーツ中継、おしゃべりの娯楽中心の放送となり、平和であることのありがたみを感じさせます。
ラジオ放送は電波(無線)を利用する技術がベースになっています。
その技術が応用されテレビやWi-Fiにその技術が受け継がれてきました。
ラジオの技術がなければ、衛星通信も生まれず宇宙技術の開発やスマートフォンの誕生はなかったと言えます。
ラジオをインターネットで聴く時代に
従来のラジオ局からの放送とインターネットラジオの違いはなんでしょうか?。
ラジオは、無線通信技術を利用した放送およびそれを受信する受信機のことを言います。
ラジオ局による放送は、日本各地にある電波塔から発信される電波によって配信されています。
日本初のラジオ放送は、1925年3月22日 社団法人東京放送局(JOAK:現在のNHK東京ラジオ第1放送)が京田武男アナウンサーが発した第一声は
「アーアー、聞こえますか。……JOAK、JOAK、こちらは東京放送局であります。こんにち只今より放送を開始致します」
だったそうです。電波出力が弱かったため、放送は東京市内でしか聞こえなかったようです。
引用:wikipedia ラジオ
一方、インターネットラジオは、ストリーミング配信を使って配信する方法でスマートフォンで手軽に聴取できます。
従来のラジオより音質も良いため、2010年代後半以降はインターネットラジオが主流になっていきました。
インターネット経由でラジオを聴くにはデータ通信費(パケット通信料)がかかります。
自宅のインターネット回線は定額制となっている場合が多く、Wi-Fi接続で通信している場合はデータ通信費(パケット通信料)はかかりません。
一方、屋外で聴く場合は、データ通信費(パケット通信料)がかかります。
アプリ種類 | 1時間辺り |
---|---|
Youtube(720P) | 1,000MB |
音楽アプリ | 120MB |
音声アプリ | 70MB |
画像・動画に比べ音声メディアの通信量が少ない特徴を活かした「毎月定額でスマホが利用できる方法」なら、誰でも長時間ラジオアプリが思う存分楽しめます。
ラジオは個人でもインターネットで公開できる時代に
最近は、個人でも気軽にネット経由でラジオを配信できるようになりました。
ラジオ・音声配信アプリは、Youtuberとは異なり、顔だしを行うことなく、音声のみで配信するアプリです。
ラジオ・音声配信アプリには、さまざまな種類やプラットフォームがあり、機能や特徴がそれぞれ異なっています。
Voicy
2022年4月現在、Voicyで配信するには事前審査が必要になっています。
SNSでフォロワー数が多いインフルエンサーで実績のある方で、誰でも配信できる訳ではありません。
Voicyの審査に通る人はおよそ2〜5%と言われており、狭き門となっています。
従って、配信されている番組のレベルは高く、ユーザーの満足度は高くなるのが最大の特徴でもあります。
日本ですでに250万人以上の方が聴いている音声メディア(ラジオ)です。
note
noteは文章や画像、音声、動画コンテンツを楽しめるメディアプラットフォームであり、音声コンテンツも個人で配信できます。
noteはコンテンツに価格を付けて販売できることから、収益化を目指しているかたもおられます。
ブログとは異なる広告モデル以外の方法で、収益化の仕組みが確立されました。
ラジオの移り変わりのまとめ
ラジオは発明家のトーマス・エジソンの弟子であるレジナルド・フェッセンデンによって、1900年初めに無線を使った音声通信の実験に成功。
その後、ラジオ放送の可能性を感じた多くのエンジニア達がラジオ放送の実現に向けて尽力し、ラジオの技術は発達していきます。
広域の多くの人に瞬時に情報を届けるラジオは、当時としては革新的なものになります。
太平洋戦争では、戦局と大本営発表を行うためのプロパガンダ的な放送が増え、発明家の思いとは異なる使われ方をした時代もありました。
平和な現代は、音楽、スポーツ中継、おしゃべりの娯楽中心の放送となりました。
技術革新や多くの起業家により、インターネットラジオの配信や音を収益化するコンテンツも配信され、多様化するインターネットラジオの可能性を感じます。