「FXのフィボナッチリトレースメントとは?」
「フィボナッチリトレースメントってどう使うの?」
「使うときの注意点は?」
この記事を読むと、上記の疑問や悩みを解決できます。
フィボナッチリトレースメントの特徴や使い方などを詳しく解説します。
記事を読んでいただければ、フィボナッチリトレースメントを使った相場予測がしやすくなるので、利確ポイントをより正確に決められるようになるでしょう。
記事後半では類似指標であるフィボナッチタイムゾーン・フィボナッチファン・フィボナッチアークについても解説しているので、ぜひ最後までお読みください!
フィボナッチリトレースメントとは
【GMOクリック証券のチャート画面】
フィボナッチリトレースメントとは、フィボナッチ数列や黄金比を利用して、相場の転換点を予測するテクニカル分析手法のひとつです。
具体的には、天井から底、底から天井までの値幅を100%としたとき、将来どのくらいの幅まで上がるか(下がるか)が予測できます。
フィボナッチ数列と黄金比
フィボナッチ数列とは「1,1,2,3,5,8,13,21,…」のように、前の2項を足せば次の項になる法則を持つ数列です。
また、黄金比とは近似値1:1.168で、もっとも美しい比率と呼ばれています。
実はフィボナッチ数列を無限に計算し続けると、隣り合う数字が黄金比に近づいていくのです。
そしてFXでは、黄金比で以下の数値を目標値(予測転換点の値)の算出に使います。
- 28.6%
- 38.2%
- 50.0%
- 61.8%
- 76.4%
具体例と指標ラインの引き方
たとえば米ドル/円が上昇トレンドで、底・天井が以下の価格だとすると、天井からその後何円まで下落するかの目標値を算出します。
ドル円の底と天井の価格が以下の価格だった場合
- 底:1米ドル円=79円10銭
- 天井:1米ドル円=103円70銭
フィボナッチリトレースメントを使うと、次の通りの目標値がわかります。
- 28.6%:103.70-(103.70-79.10)×28.6%≒96.66
- 38.2%:103.70-(103.70-79.10)×38.2%≒94.30
- 50.0%:103.70-(103.70-79.10)×50.0%≒91.40
- 61.8%:103.70-(103.70-79.10)×61.8%≒88.49
- 76.4%:103.70-(103.70-79.10)×76.4%≒84.90
このように、大きいフィボナッチを使えば反落の幅も大きくなります。
フィボナッチリトレースメントの使いどころと判断方法
それでは次に、フィボナッチリトレースメントがどういうときに使えるのかを解説しましょう。
判断方法や使用の注意点もお教えしますね!
どういうときに役立つか
フィボナッチは、上昇または下落トレンドが生じてチャートが底や天井に当たった後、利確ポイントを決めるときに役立ちます。
なぜなら、フィボナッチはチャートの底や天井からどの程度まで上昇(下落)するかを予測可能な指標だからです。
フィボナッチによる判断方法
フィボナッチでは一般的に、強いトレンドでは38.2%、弱いトレンドでは50.0%付近が転換点になる場合が多いと言われています。
また、61.8%の目標値以上に値動きするようであれば、トレンドの起点になった値までチャートが動くケースが多いです。
28.6%や78.6%は理論上の目標値であり、あまり使われません。
注意点
どんな分析指標でも言えますが、フィボナッチも100%相場を予測できるものではありません。
なぜなら、フィボナッチはあくまで黄金比を根拠に目標値を設定するため、絶対に当たるとは限らないからです。
そのため、他のテクニカル分析と組み合わせて、分析の精度を高めましょう。
フィボナッチを使ったその他のテクニカル分析
フィボナッチリトレースメントと同じ考え方で作られる指標3つを紹介します。
・フィボナッチタイムゾーン
・フィボナッチファン
・フィボナッチアーク
フィボナッチ・タイムゾーン
フィボナッチ・タイムゾーンとは、フィボナッチ数を用いて時間軸で相場の転換点を予測する手法です。
相場の今後の動きを予測する上で役立つメリットがあります。
具体的には、2点の時間を決め、その始点を0、終点を1として、フィボナッチ数の2,3,5,8,13,…が時間軸と一致するタイミングで、相場の転換点が訪れやすい点を踏まえて将来の動きを予測します。
フィボナッチファン
フィボナッチファンは、一定期間の高値・安値でラインを引いて目標値を導き出すテクニカル分析手法です。
これを使うと、押し目買いや戻り売りのタイミングを予測するのに役立ちます。
なぜなら、それぞれのラインがトレンドラインと同様に、サポートやレジスタンスを表してくれるからです。
フィボナッチアーク
フィボナッチアークとは、値幅と時間の2つの軸を使って目標値を導き出すテクニカル分析手法です。
特徴としては、値幅と時間の2つの軸があるため、直線ではなく円形が描かれる点です。
そして、チャートがその円にぶつかるポイントで相場が転換しやすくなると考えます。
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フィボナッチ まとめ
上記で紹介した「フィボナッチによるテクニカル分析」を実践すると、今後はフィボナッチの使い方で悩むことは一切なくなります。
また複数のフィボナッチを組み合わせることで、より精度の高い予測ができますよ。
最後にもう一度、内容を確認しましょう。
- フィボナッチとは、フィボナッチ数列や黄金比を用いて相場の転換点を予測するテクニカル指標のひとつ
- フィボナッチでは一般的に、トレンドに勢いがあるときは38.2%前後、トレンドに勢いがないときは50.0%前後が転換点になることが多い
- フィボナッチは将来の相場を100%予測できるわけではないので、他のテクニカル分析と組み合わせて、分析の精度を高めること
「数列や黄金比と聞くとなんだか難しそう・・・」と最初は思うかもしれません。
しかし難しい知識がなくても相場の転換点を予測できるので、ぜひ活用してみてください。
あなたの投資活動が成功するよう、心より願っております。