RTX 3060の後継機であるRTX 4060の性能にどのぐらい差があるのか比較しました。
ゲーム別ベンチマークやGPUの仕様、価格などもまとめています。
この記事でRTX 3060とRTX 4060の違いを理解し、どちらを選ぶか考える手助けができれば幸いです。
- コストを抑えてフルHDゲーミング!処理の軽いゲームならRTX3060!
RTX3060搭載ゲーミングPCを見たい方はこちら - 低電力でフルHDゲーミング!DLSS3を使うならRTX4060!
RTX4060搭載ゲーミングPCを見たい方はこちら
ゲーム性能:RTX3060とRTX4060どっちが優れている?
RTX 3060よりRTX 4060の方が15%~20%高いグラフィック性能を持っています。
ゲームによって多少バラつきはありますが、RTX 4060の方が平均10fps~15fpsほど早くなりました。(後ほどベンチマーク結果を紹介)
画面解像度が高くなると差が小さくなりますが、フルHDではRTX 4060の方が高いベンチマーク結果を出しています。
CUDAコア数、ベースクロック、メモリスピードなど、RTX 4060の方が基本性能が高く、処理速度が全体的に早いと言えます。
ただし、RTX 3060が4万円前後に対し、RTX 4060は4.5万円前後と少し価格に差があります。
RTX 4060はRTX 3060よりベンチマークが高いです。価格に数千円差があるけど、今後のアップデートや快適さ、DLSS3を考えるとRTX 4060の方がいいかな。
RTX 3060とRTX 4060はどっちを選べばいい?
- 処理の軽いゲームを遊ぶならRTX3060。
- 処理が重たいゲームやFPS・TPSを遊ぶならRTX 4060。
処理の軽いゲームを遊ぶならRTX3060
RTX 3060のメインターゲットはフルHDです。
ApexやVALORANTなど、処理の軽いゲームならRTX 3060で快適にプレイできます。
WQHD以上の解像度になるとグラフィック設定を下げないと処理性能が追い付かなくなり、高リフレッシュレートのモニター性能が活かせません。
フルHDで処理の軽いゲームをするなら、コスパの高いGPUです。
処理が重たいゲームやFPS・TPSを遊ぶならRTX 4060
RTX 4060のメインターゲットもフルHD。
消費電力がRTX 3060の170Wよりも低い115Wです。またDLSS3が使えるゲームで高いfpsを出せます。
ApexやVALORANTなど、グラフィック処理の軽いゲームならフルHDで平均240fpsを狙えるため、ガチプレイしたい人に最適。
Codやサイバーパンクなど処理の重たいゲームでもフルHDで快適にプレイできます。
特にFPT・TPSでガチプレイをしたいならRTX 4060が有利です。
画像生成AIをするならRTX 3060
Stable DIffusionなど、画像生成AIではVRAM搭載量がとても重要になります。
例えば、1600×1600サイズを超えるような画像を生成する場合、RTX 4060はVRAMが8GBしかなくVRAM不足で生成できません。以下のようにエラーが表示されます。
RTX 3060はVRAMが12GB搭載されているので、2048×3072のような巨大サイズでも生成可能。
Stable Diffusionなどを使って、画像生成をするならRTX 3060が有利になります。
ゲーム別ベンチマーク
専用ベンチソフトが無いゲームの計測には、MSI AFTERBURNERというfps(フレームレート)やCPU温度を記録するソフトを使いました。
fps計測をしたPC環境はこちら。
CPU | Core i7-13700F |
メモリ | DDR5 32GB(16GB x2) |
チップセット | Z690 |
電源 | 1000W |
パーツ構成やゲームのアップデート、プレイスタイルによってfpsやベンチ結果は変動します。ここでの結果は参考としてご覧ください。
Apex Legends
Apexは専用ベンチマークソフトが無いので、実際にゲームをプレイしてfps計測しました。
Apexのfps平均値 | RTX3060 | RTX4060 |
---|---|---|
フルHD(低) | 239 | 260 |
フルHD(高) | 150 | 155 |
WQHD(低) | 168 | 198 |
WQHD(高) | 118 | 124 |
4K(低) | 94 | 110 |
4K(高) | 63 | 68 |
WQHD(低)までならどちらも平均160fps以上出せています。
4Kになると100fps出すのがやっとになるので、対象外と考えましょう。
- フルHDでプレイするなら、RTX 3060でOK。
- 240Hzモニターを使うなら、RTX 4060推奨。
Apexは処理が軽いので、フルHDならRTX 3060でOKですね!
Apexの設定内容やNVIDIAコントールパネルのグラフィック設定など、くわしい内容はこちらの記事でも紹介していますので参考にしてください。
ファイナルファンタジー14
MMO RPGのFF14。画面上にたくさんのキャラやエフェクトが描画されますが、動作は軽いゲームです。
FF14専用ベンチマークソフトで計測をしています。
スコア15000以上で「非常に快適」判定
FF14ベンチマーク | RTX3060 | RTX4060 |
---|---|---|
フルHD(標準) | 非常に快適 | 31707非常に快適 | 32723
フルHD(高画質) | 非常に快適 | 23369非常に快適 | 24605
WQHD(標準) | 非常に快適 | 25759非常に快適 | 26368
WQHD(高画質) | 非常に快適 | 17104非常に快適 | 18953
4K(標準) | 非常に快適 | 16798非常に快適 | 16650
4K(高画質) | 快適 | 8376快適 | 8929
RTX 3060とRTX 4060はどちらも4K(標準)まで「非常に快適」判定になります。予算に応じてグラボを選択するとよいでしょう。
CyberPunk 2077
CyberPunk 2077はPCゲームの中では最強クラスの重さを持っています。CyberPunk 2077に付いているベンチマークで計測をしました。
RTX 4060の方が高いfpsを出しますが、その差は5fps~10fps。グラフィック設定や解像度が上がると、差が小さくなっていきます。
フルHDでグラフィック設定を「レイトレウルトラ」にすると50fps程度です。
ここからさらにfpsをあげられるのはRTX 4060。
RTX4060はDLSSフレームジェネレーションが使えるので、もっと高いfpsを出すことができます。
CyberPunk 2077はグラフィックがめちゃキレイ!没入感を高めるためにもRTX 4060を選ぼう!
Call of Duty MW2
Cod MW2のfps計測は、付属のベンチマークを使いました。実際にゲームをプレイすると、マップによってfpsに差がでるため、参考値としてご覧ください。
CodMW2 平均fps結果 | RTX3060 | RTX4060 |
---|---|---|
フルHD(最低) | 165 | 165 |
フルHD(極限) | 99 | 115 |
WQHD(最低) | 105 | 136 |
WQHD(極限) | 74 | 89 |
4K(最低) | 55 | 62 |
4K(極限) | 40 | 40 |
どちらもフルHD(最低)が推奨ですね。
解像度が高いモニターを使う場合、DLSSをONにすることも視野に入れないと厳しいです。DLSSをONにすると少しボヤっとした見た目になり、敵の視認性が下がるので注意が必要ですね。
一瞬で勝負が付いてしまうCodは、フレームレートの差によるハンデを背負いたくないので、フルHDでのプレイを推奨します。
Codは処理が重め。フルHDプレイ推奨です!
- フルHD(最低)でプレイするなら、RTX 3060でOK。
- グラフィック設定を少しでも上げたいならRTX 4060。
- fpsを優先するなら視認性が下がるけど、DLSSオンも視野に入れる。
Cod MW2の内容はこちらの記事でくわしく紹介しています。
ファイナルファンタジー15
FF15専用ベンチマークソフトで計測しています。
FF15は発売当時からグラフィックが重たいゲームと言われてきました。最近はグラフィックボードの性能が高くなってきたので、フルHDなら非常に快適の判定が出やすくなりました。
スコアが12000以上で非常に快適の判定
FF15ベンチマーク | RTX3060 | RTX4060 |
---|---|---|
フルHD(標準) | 非常に快適 | 13027非常に快適 | 15680
フルHD(高画質) | とても快適 | 9449とても快適 | 10680
WQHD(標準) | 快適 | 8781とても快適 | 10269
WQHD(高画質) | 快適 | 6850快適 | 7893
4K(標準) | やや快適 | 4626やや快適 | 5203
4K(高画質) | 3942 普通 | 4340 普通 |
フルHD(標準)だけ「非常に快適」判定。これなら60fps前後出るので、快適です。
4Kでは快適さがかなり下がり、30fps出せるかどうかになります。
フルHDで、できるだけ快適にプレイするなら、RTX 4060です。
ゲーム別ベンチマーク結果まとめ
ゲームによってバラつきはあるものの、基本的には以下を基準に考えれば快適な環境が作れます。
フルHD (低設定) | フルHD (高設定) | WQHD (低設定) | WQHD (高設定) | 4K | |
---|---|---|---|---|---|
RTX3060 | 超快適 | 快適 | 普通 | 普通 | キツイ |
RTX4060 | 超快適 | 快適 | 快適 | 普通 | キツイ |
RTX 3060、RTX 4060ともにフルHDがターゲットと言えます。
処理が軽いゲームならグラフィック設定を高くしても144fpsが出せますが、重めのゲームになると100fps前後に落ち込みます。
フルHD144Hzモニターの性能を最大限生かすなら、総合的に見てRTX 4060をおすすめします。
消費電力、DLSS3が使えるRTX 4060は後継機として優秀!
3DMarkの結果:RTX3060 対 RTX4060
3DMarkのベンチマークを紹介します。
全体的にRTX 4060の方が性能が高いですよ!
Speed Way
Speed WayはDirectX 12 Ultimateの性能をテストするベンチマークです。
RTX 4060が16%性能が高い結果でした。
Port Royal
Port Royalはリアルタイムレイトレーシングのパフォーマンステストです。
Speed WayはRTX 4060が約17%性能が高い結果。
全体的にRTX4000シリーズのスコアが高いことから、レイトレーシングコアの進化が見られます。
Time Spy
Time SpyはDirectX 12ベンチマークテストです。
Time Spy Extremeはレンダリング解像度が4K(3840×2160)です。
Time Spyも同じくRTX 4060の性能が上回り、約25%性能が高い結果になっています。
Fire Strike
Fire StrikeはDirectX 11ベンチマークです。
Fire StrikeではRTX 4060が23%性能を上回ります。
NVIDIA DLSS feature test
NVIDIA DLSS2のテスト。面解像度をフルHDに設定して計測をしました。
RTX 4000シリーズで使えるDLSS3のテスト結果はこちら。DLSS3は4K解像度でテストをします。
参考として、RTX 4060 Tiの結果も掲載しています。
AIによるフレーム生成で、フレームレートが飛躍的に伸びます。
今後も対応したゲームが増えてくるので、効果は期待できますね。
3DMarkの結果からわかること
3DMarkでは、RTX 3060よりRTX 4060の性能が約21%高い結果となりました。
クロックアップやレイトレーシングコアの進化、DLSSのバージョンアップなど、全体的にスコアが伸びているところは正当進化と言えます。
消費電力が低く、性能が高いRTX4060は後継機として優秀です。
仕様の比較
RTX 3060とRTX 4060の仕様を比較します。
RTX 4060 | RTX 3060 | |
---|---|---|
CUDAコア数 | 3072 | 3584 |
ブーストクロック | 2460 MHz | 1780 MHz |
ベースクロック | 1830 MHz | 1320 MHz |
VRAM | 8GB GDDR6 | 12GB GDDR6 |
メモリスピード | 17Gbps | 15 Gbps |
メモリバス幅 | 128-bit | 192-bit |
メモリ帯域幅 | 272 GB/s | 360 GB/s |
レイトレーシングコア | 第3世代 | 第2世代 |
Tensorコア | 第4世代 | 第3世代 |
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ampere |
インターフェース | PCI-E 4.0 X8 接続スロット: PCI Express x16 | PCI-E 4.0 X16 |
DLSS | DLSS 3 | DLSS 2 |
ポート | HDMI 2.1 x1 DisplayPort 1.4a x3 | HDMI 2.1 x1 DisplayPort 1.4a x3 |
HDCP | 2.3 | 2.3 |
最大消費電力 | 115W | 170W |
システム電源容量 | 550W | 550W |
補助電源コネクタ | 12VHPWR PCIe x1変換コネクタ または PCIe x1 | PCIe x 1 |
発売日 | 2023年6月29日 | 2021年2月26日 |
ツクモ | RTX4060 | RTX3060 |
Amazon | RTX4060 | RTX3060 |
気になるところはRTX 4060のVRAMが12GBから8GBに減少している点とメモリバス幅の縮小。
最近のゲームはテクスチャサイズが大きくなってきているため、ゲームによっては8GBではギリギリです。また、メモリバス幅の縮小によって高解像度モニターでfps(フレームレート)が出しにくくなります。
RTX3060、RTX4060ともにフルHDがターゲットなので、高解像度で使うことは非推奨ですが、モニター買い替えをしたときはグラフィック設定の調整が必要になります。
RTX 3060に比べRTX 4060は省電力化とDLSS3への対応、レイトレーシングコアのバージョンアップによりパフォーマンスが上がっています。
今後、DLSS3.5がリリースされるため、伸びしろがあるのはRTX 4060と言えます。
電源要件と物理的なサイズ
この記事で紹介したRTX 3060とRTX 4060は以下の2機種。それぞれの電源の要件と本体サイズをまとめました。
製品 | 消費電力 | システム電源容量 | 本体サイズ |
---|---|---|---|
INNO3D RTX 3060 Twin X2 OC | 170W | 550W | 約240 x 120 x 38 mm |
Palit GeForce RTX 4060 Dual | 115W | 600W | 約249.9×123.5×40.2mm |
どちらもミドルタワーのPCケースなら入ります。スリムケースやミニケースを使う場合、対応サイズを確認してください。
RTX3060とRTX4060の発売日と平均価格
RTX 3060は2021年2月。RTX 4060は2023年5月に発売されました。
RTX3060は4万円前後で、RTX 4060が4.5万円前後です。(2023年9月現在)
ドライバーやDLSSのバージョンアップを考えると、RTX 4060の方が伸びしろあります。
プレイするゲームが限定的ならRTX 3060でも十分活躍できますが、コスパを考えると新品を買うのはおすすめしにくくなっています。
ゲーミングPCとグラボ検索
RTX 3060とRTX 4060搭載のゲーミングPCを紹介します。
グラボをお探しの方は、ゲーミングPCリストの下にある検索用リンクをご利用ください。
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---|---|---|---|
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SSD容量が少な目なので、1TBにアップグレードしておくとよいでしょう。
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白で統一されたPCは、インテリアとして見て楽しめます。
RTX4060グラボ検索
RTX 4060の詳細なレビューを、こちらの記事で紹介しています。詳しく知りたい方は参考にしてください。
まとめ:RTX3060とRTX4060はどっちを選ぶ?
RTX 3060よりRTX 4060の方が15%~20%高いグラフィック性能を持っています。
- 処理の軽いゲームを遊ぶならRTX3060。
- 処理が重たいゲームやFPS・TPSを遊ぶならRTX 4060。
RTX 3060、RTX 4060ともにフルHDがターゲットのGPUです。
RTX 4060はVRAMが8GBに減少、メモリバス幅が縮小されていることから、よりフルHDに特化したGPUになりました。
VRAMが減少した問題以外はRTX 3060より性能は上がっており、同じフルHD環境であればRTX 4060の方がfps(フレームレート)は高くなります。
消費電力はRTX 4060が115Wで、RTX 3060の170Wから55Wも省電力化。
RTX 4060は今後リリースされるDLSS3.5にも対応できるため、今後の伸びしろと少しでも高いfpsを求めるならRTX 4060が有利と言えます。
グラフィック処理が軽いゲームならRTX 3060で十分快適。FPSやTPS、グラフィック処理が重たいゲームならRTX 4060がおすすめです。
RTX4060とRTX4060Tiを比較した記事も準備しています。より高いfpsがほしい人は参考にしてください。
RTX 4000シリーズの性能と選び方をまとめた記事はこちら。今後、主流になるGPUを見たい方は参考にしてください。
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