「RTX 4070 Ti SUPERはどのぐらい性能が高いの?」
「RTX 4070 Ti SUPERのゲーム性能を知りたい。」
「RTX 4070 Ti SUPER搭載のおすすめBTOゲーミングPCは?」
こんなお悩みを解決するため、RTX 4070 Ti SUPERの性能とおすすめゲーミングPCをまとめました。
今回、Palit GeForce RTX 4070 Ti SUPER JetStream OCを自腹で購入。
RTX 4070 TiとRTX 4080との性能比較をしながら、どのぐらいの性能かをまとめています。
この記事を読むことで、どちらのグラボやゲーミングPCを買えば良いかわかるようになります。
快適な環境を手に入れるために、ぜひ参考にしてください。
RTX 4070 Ti SUPERの特徴
- WQHD(2560×1440)がメインターゲットのGPU。
- GPUはRTX 4080と同じ「AD103」を採用。
- メモリが16GBに増加。(他の4070シリーズは12GB)
- RTX 4070 Tiより約8%性能が向上。
- AI画像生成で、明らかな性能アップ。
- 消費電力もRTX 4070 Tiと同じ285W。
- NVENCを2基搭載。(DavinchやPremireで活躍する)
- DLSS 3.5対応。
RTX 4070 Ti SUPERは、RTX 4070 Tiのパワーアップ版ではなく、RTX 4080のダウングレード版と考える方が自然です。
ベンチマークでも紹介しますが、RTX 4070 Tiからゲーム性能の向上はもちろん、AI画像生成の生成速度は明らかな差が付いています。
1月24日発売時点の販売価格が中間で約16万円。最安値で12.3万円になっています。
FHDで使うにはオーバースペックと言える性能。WQHD以上の方がコストパフォーマンスに優れます。
ゲームだけでなく、画像生成AIやVRのようなGPU性能が求められるシーンで活躍が期待できるGPUです。
RTX 4070 Ti SUPERの仕様比較
RTX 4080 | RTX 4070 Ti SUPER | RTX 4070 Ti | |
---|---|---|---|
GPUコア | AD103 | AD103 | AD104 |
CUDAコア数 | 9728 | 8448 | 7680 |
ブーストクロック | 2205 MHz | 2610 MHz | 2610 MHz |
ベースクロック | 2565 MHz | 2340 MHz | 2310 MHz |
VRAM | 16GB GDDR6X | 16GB GDDR6X | 12GB GDDR6X |
メモリスピード | 22.4Gbps | 21Gbps | 21Gbps |
メモリバス幅 | 256-bit | 256-bit | 192-bit |
メモリ帯域幅 | 716 GB/s | 672 GB/s | 504 GB/s |
L2キャッシュ | 64MB | 48MB | 48MB |
RTコア | 第3世代 | 第3世代 | 第3世代 |
Tensorコア | 第4世代 | 第4世代 | 第4世代 |
アーキテクチャ | Ada Lovelace | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
インターフェース | PCI-E 4.0 X16 | PCI-E 4.0 X16 | PCI-E 4.0 X16 |
DLSS | DLSS 3 | DLSS 3 | DLSS 3 |
ポート | HDMI 2.1a x1 DisplayPort 1.4a x3 | HDMI 2.1a x1 DisplayPort 1.4a x3 | HDMI 2.1a x1 DisplayPort 1.4a x3 |
HDCP | 2.3 | 2.3 | 2.3 |
最大消費電力 | 320W | 285W | 285W |
システム 電源容量 | 750W | 700W | 700W |
補助電源 コネクタ | 8-pin X3 または450W以上の PCIe Gen5 | 12VHPWR PCIe x2変換 または PCIe x2 | 12VHPWR PCIe x2変換 または PCIe x2 |
発売日 | 2022年11月16日 | 2024年1月24日 | 2023年5月24日 |
GPUコアはRTX 4080と同じ「AD103」を採用。
RTX 4070 Ti SUPERのCUDAコア数は、RTX 4070 Tiより768増加。
メモリバス幅がかなり強化されているので、4Kでも快適になっているはず。
と思いきや、L2キャッシュがRTX 4070 Tiの48MBと同じになっていることから、RTX 4080との差別化をしていると考えられます。(当然ですが・・・)
今回使うPalitのグラボは、補助電源に12VHPWRコネクタが採用されていました。
電源が直接12VHPWRコネクタ出力できない場合、PCIe 8pin出力を2本使って変換できます。
新品購入の場合、基本的に変換コネクタが付属されていると思われますが、購入前に付属するか確認をしておきましょう。
RTX 4070 Ti SUPERの価格帯
GPU | 中間価格 | 最安値 |
---|---|---|
RTX 4080 | 219,800円 | 179,900円 |
RTX 4070 Ti SUPER | 158,500円 | 123,780円 |
RTX 4070 Ti | 139,800円 | 115,800円 |
RTX 4070 Ti SUPERは、発売開始時点で123,780円が最安値です。
RTX 4070 Tiの最安値が115,800円で約8,000円の差。
メーカーや見た目にこだわらないなら、RTX 4070 TiよりもRTX 4070 Ti SUPERを選択した方が満足度が高いと言えます。
各メーカーの動向を見る限り、RTX 4070 Tiの販売は縮小されると想像しています。(すでに一部のBTOメーカーは4070Tiの取り扱いを止めています。)
そうなると、RTX 4070 Ti SUPERの価格調整が入るのか?それとも、RTX 4070 Tiに置き換わるだけなのか?
価格の変動はしばらく様子を見ていきます。
RTX 4070 Ti SUPERのゲーム別ベンチマーク
ベンチマークの検証環境はこちら。
グラボ | GeForce RTX 4070 Ti SUPER ※公式ページへのリンクです |
CPU | Intel Core i7-13700F |
メモリ | DDR5 32GB(16GB × 2) |
電源 | 1000W |
ベンチマーク計測したゲームは、以下の6つです。
ベンチマーク計測には、MSI AFTERBURNERというfps(フレームレート)やCPU温度を記録するソフトを使いました。
パーツ構成やゲームのアップデート、プレイスタイルによってベンチ結果は変動します。ここでの結果は参考としてご覧ください。
Apex Legends
FPSゲームの中では処理負荷が低めのApex。
公平なベンチマークを取るために、訓練場で約3分間、走る・撃つ・ウルト使用などで計測しました。
GPUごとの差が多きい4Kで見ると、RTX 4070 Tiからは約6%性能アップになります。
■フルHD(1920×1080)
- 低:298fps(224fps)
- 高:298fps(131fps)
■WQHD(2560×1440)
- 低:298fps(159fps)
- 高:298fps(87fps)
■4K(3840×2160)
- 低:256fps(78fps)
- 高:194fps(59fps)
※平均値です。()内はテルミットを4つ重ねた時の最低fps。
テルミットを大量に投げられたり、スモークやウルトが重なるような特殊な状況になるとフレームレートは落ち込みますが、通常プレイでは4Kでも快適です。
こちらは4K(3840×2160)の低設定でプレイ中の画像です。このぐらい近距離戦でも262fps出ています。試合中、200fpsを切ることがありませんでした。
Apexは設定を低くしても、ゲーム中の体感はあまり変わらないので、低設定がオススメです!
FORTNITE
フォートナイト(チャプター5)はDirectX12で計測しました。
差が多きい4Kで見ると、RTX 4070 Tiからは約8%性能アップになります。
■フルHD(1920×1080)
- DX12 低:287fps
- DX12 最高:115fps
■WQHD(2560×1440)
- DX12 低:284fps
- DX12 最高:106fps
■4K(3840×2160)
- DX12 低:230fps
- DX12 最高:83fps
※平均値です。
DirectX12の最高設定は重たいです。
低設定でプレイすることをおすすめします。
FORTNITEは低設定でも違和感なく遊べます。サクサクプレイするなら、設定を下げることをおすすめします。
ファイナルファンタジー14
FF14は処理が軽めのMMOゲームです。4K高画質設定でも「非常に快適」となりました。
4Kで見ると、RTX 4070 Tiからは約8%性能アップでした。
15000以上で「非常に快適」
FF14 | 標準 | 高画質 |
---|---|---|
フルHD | 33791 (145fps) | 非常に快適31152 (139fps) | 非常に快適
WQHD | 33191 (145fps) | 非常に快適28286 (140fps) | 非常に快適
4K | 26814 (142fps) | 非常に快適20135 (119fps) | 非常に快適
FHDとWQHDでRTX 4070 Tiよりスコアが低いのは気になるところですが、4KになるとRTX 4080に近い結果を出しました。
全ての解像度で「非常に快適」判定になっており、ゲーム中のフレームレートも100fps以上でています。
ここまでスコアが高いなら、自由に画質調整してプレイできますね。
ファイナルファンタジー15
FF15は処理負荷が高いRPGです。
ビジュアルが綺麗なので、少しでも画質設定は高くしたいところ。
4Kで見ると、RTX 4070 Tiからは約12%性能アップ。
12000以上で「非常に快適」
FF15 | 標準 | 高画質 |
---|---|---|
フルHD | 23358 (203fps) | 非常に快適20759 (186fps) | 非常に快適
WQHD | 21581 (188fps) | 非常に快適17476 (146fps) | 非常に快適
4K | 12132 (118fps) | 非常に快適とても快適 10145 (87fps) |
どの解像度でも快適にプレイできるので、画質は高めに設定しましょう。
背景が綺麗なので、高画質で楽しみたいゲームです。4Kでもこれだけ動くのは、素直にすごいですね!
サイバーパンク2077
PCゲームの中では最重量級のサイバーパンク2077(Ver2.1)。
fps計測はゲームに実装されているベンチマークで計測しました。
4KでRTX 4070 Tiから8%性能アップしています。
FHDでは3つのグラボで差がでません。WQHD以降、差が広がってきます。
4Kのレイトレーシング・ウルトラでもプレイは可能。
レイトレーシング・ウルトラでも60fps以上出るので快適です。
フレームジェネレーションONにするとさらに快適
さらにフレームレートを上げるために、フレームジェネレーションをオンにしてみました。
4K・レイトレウルトラ | 平均 64fps |
4K・レイトレ・ウルトラ フレームジェネレーションON | 平均 92fps |
フレームジェネレーションを使うと、30fps前後もフレームレートが上がります。
RTX 4070 Ti SUPERの性能だと、4Kプレイもサクサクでした。
サイバーパンク2077は、4Kでもサクサクプレイできます。RTX 4070 Ti SUPER強い。
アサシンクリード ミラージュ
アサシンクリードシリーズはビジュアルが綺麗な分、処理が重たいゲームです。
1フレームを争うようなゲームではないので、基本的に60fps出ていれば快適にプレイできます。
今回は、4Kの最高設定のみ計測しています。
4K最高設定でも60fps以上出ます。かなり快適にプレイ可能でした。
街中や高いところからの景色も楽しみたいゲームなので、ビジュアル優先で設定したいです。
ゲーム別ベンチマークの総評
- RTX 4070 TiからRTX 4070 Ti SUPERは約8%性能アップ。
- RTX 4070 Ti SUPERよりRTX 4080の方が性能は高く約10%の性能差がある。
- RTX 4070 TiよりRTX 4070 Ti SUPERは、高解像度で力を発揮。
- WQHD~4K性能は確実に進化している。
- DLSS 3と組み合わせると、とても快適にゲームプレイが可能。
RTX 4080には届かないものの、RTX 4070 Tiより高解像度に強いことは間違いありません。
RTX 4070 Tiと同じ消費電力285Wですが、性能は確実に進化しています。
ベンチマークを見る限り、RTX 4080の制限版と考えて間違いないでしょう。
WQHD以上で快適プレイをしたい、ガチプレイをしたい人におすすめのGPUであることがわかりました。
3DMarkのベンチマーク結果
ゲーミング性能を計測するベンチマークの定番、Time SpyとFire Strikeの結果です。
RTX 4070 Ti SUPERはキレイに4080と4070 Tiの間に入ってきました。
Time Spy
Time SpyはDirectX 12ベンチマークテストから。
RTX 4070 Tiとの差は約10%。
Fire Strike
Fire StrikeはDirectX 11ベンチマーク。
RTX 4070 Tiとの差は約7%。
2つのベンチマークを総合すると、RTX 4070 Ti SUPERはRTX 4070 Tiから約9%性能アップです。ゲーム別ベンチマークの8%とほぼ同じ結果となりました。
RTX 4080同等とまでは行きませんが、高解像度の性能が高いGPUであることがわかります。
確実な性能アップ。285Wでこの性能アップは嬉しいですね。
Stable Diffusionで画像生成速度計測
GPU処理速度の影響が大きい、画像生成AIのStable Diffusionで生成時間を計測。
画像サイズは4種類です。
- 512×768
- 1024×1536
- 1536×2304
- 2048×3072
生成した画像はこちら。
画像生成時間の結果は以下のようになりました。(左右にスクロールできます)
RTX 4070~RTX 4070 Tiは大きな画像生成でも最大1分の開きです。
2048×3072の画像では、RTX 4070 Tiより約2分も時間短縮ができています。
RTX 4070 Ti SUPERは、生成速度がRTX 4080に近づきます。大きな画像になればなるほど、速度の開きがわかりやすくなりますね。
RTX 4070 Ti SUPERは画像生成でも高いパフォーマンスを発揮できるGPUです。
RTX 4070 Ti SUPERのメリット・デメリット
- WQHD以上でもゲームが快適。
- L2キャッシュが48MBで高解像度にも強い。
- DLSS 3で、より高いfpsが出せる。
- 消費電力が4070Tiと同じ285Wなのに、性能は高い。
- 画像生成AIやVRなど、GPU性能が必要な作業にとても強い。
- 最安値以外の価格が高い。RTX4080が買えてしまう価格のモデルもある。
- FHDゲームではコスパが悪い。(オーバースペック)
- 本体が大きいため、小型のPCケースに入らない可能性がある。
- グラボが重たい。VGAサポート必須。
RTX 4070 Ti SUPERは、RTX 4070 Tiと同じ消費電力なのにパフォーマンスがとても高いです。
ゲームで使うにはオーバースペック気味ですが、Stable Diffusionのような画像生成AIやVRでRTX 4080に近づいた性能を発揮するGPUです。
ただ、価格は最低でも123,780円するので、単純に手が出しにくい価格。(10万円オーバーは気軽に買える値段ではない)
パフォーマンスが非常に高いため、価格が10万円に近づくと、たくさん売れるグラボになるのではないでしょうか。
もっと安くなることに期待をしています。
RTX 4070 Ti SUPER搭載のBTOゲーミングPC
グラボを探したい方は、PCの下にある検索をご利用ください。
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---|---|---|---|---|---|---|---|
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RTX4070TiSUPERグラボ検索
RTX 4070 Ti SUPERはWQHD以上で高コスパ
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RTX 4070 Ti SUPERの実機を使ってみましたが、4Kゲームも快適で性能は申し分ありません。
しかし、初期販売価格を見ると14.5万円台が多く、なかなか手が出せない価格なのが現状です。
ただ、安いグラボはRTX 4070 Tiの販売価格を下回るモデルもあります。
メーカーや見た目にこだわらないなら、安値のRTX 4070 Ti SUPERを候補に入れると良いでしょう。
RTX 4070 Ti SUPERの性能は良く、WQHD以上のゲームや生成AIで活躍することは間違いありません。
WQHD以上でゲームや生成AIをしたい人は、ぜひ検討してください。
もう少し性能が低くてもいいという人は、RTX 4070 SUPERを検討してみてください。
RTX 4070 SUPERをレビューした記事もありますので、参考にどうぞ。
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