NVIDIA Geforce RTX 4070 SUPERはRTX 4070 Tiに近い性能と言われるGPUです。
今回、Palit RTX 4070 SUPER Dualを自腹で購入。
実際にベンチマークを計測したので、どのぐらいの性能かを紹介します。
RTX 4070 SUPER搭載のBTOゲーミングPCを購入する参考にしてください。
RTX 4070 SUPERの特徴
- WQHD(2560×1440)がメインターゲットのGPU。
- 4Kでも画質調整すれば快適。
- RTX4070より約13%性能が高い。
- RTX 4070 Tiに近い性能を持っている。
- L2キャッシュがRTX 4070 Ti同様の48MB搭載。
- FHDで使うにはオーバースペック。
- DLSS 3.5対応。
RTX 4070 SUPERは、RTX 4070より約13%性能が高く、RTX 4070 Tiより約6%低い。
ちょうど中間に位置する性能を持ったGPUです。
1月17日発売時点の販売価格が約10万円からで、RTX 4070 Tiに近い価格になっています。
FHDで使うにはオーバースペックと言える性能。WQHD以上で使う方がコストパフォーマンスに優れてきます。
ゲームだけでなく、AI生成やVRのようなGPU性能が求められるシーンで活躍が期待できるGPUです。
RTX 4070 SUPERと仕様比較
RTX 4070 Ti | RTX 4070 SUPER | RTX 4070 | |
---|---|---|---|
CUDAコア数 | 7680 | 7168 | 5888 |
ブーストクロック | 2610 MHz | 2475 MHz | 2480 MHz |
ベースクロック | 2310 MHz | 1980 MHz | 1920 MHz |
VRAM | 12GB GDDR6X | ||
メモリスピード | 21Gbps | ||
メモリバス幅 | 192-bit | ||
メモリ帯域幅 | 504 GB/s | ||
L2キャッシュ | 48MB | 32MB | |
RTコア | 第3世代 | ||
Tensorコア | 第4世代 | ||
アーキテクチャ | Ada Lovelace | ||
インターフェース | PCI-E 4.0 X16 | ||
DLSS | DLSS 3 | ||
ポート | HDMI 2.1a x1 DisplayPort 1.4a x3 | ||
HDCP | 2.3 | ||
最大消費電力 | 285W | 220W | 200W |
システム 電源容量 | 700W | 650W | 650W |
補助電源 コネクタ | 12VHPWR PCIe x2変換 または PCIe x2 | 12VHPWR PCIe x2変換 または PCIe x1 | 12VHPWR PCIe x1変換 または PCIe x1 |
発売日 | 2023年5月24日 | 2024年1月17日 | 2023年6月29日 |
RTX 4070 SUPERのCUDAコア数は、RTX 4070より1280増加。
L2キャッシュがRTX 4070 Tiの48MBと同じになっていることから、RTX 4070 Tiに近づけた性能と考えられます。
今回使うPalitのグラボは、補助電源に12VHPWRコネクタが採用されていました。
電源が直接12VHPWRコネクタ出力できない場合、PCIe 8pin出力を2本使って変換します。
新品購入の場合、基本的に変換コネクタが付属されていると思われますが、購入前に付属するか確認をしておきましょう。
RTX 4070 SUPERと価格帯の比較
RTX 4070 | 84,800円 |
RTX 4070 SUPER | 99,800円 |
RTX 4070 Ti | 114,800円 |
RTX 4070 SUPERは、発売開始時点で99,800円が最安値です。
RTX 4070 Tiの最安値が114,800円で約15,000円の差(価格で約15%の差)。
この後ベンチマークを紹介しますが、RTX 4070 SUPERとRTX 4070 Tiの性能差は6%ほどです。
性能差と最安値を見るとRTX 4070 SUPERはコスパが良く見えます。
今後、RTX 4070 SUPERの価格が下がるのか?
予定されているRTX 4070 Ti SUPERが発売され4070 Tiが終売になるのか?
価格の変動はしばらく様子見ですね。
ゲーム別ベンチマーク
ベンチマークの検証環境はこちら。
グラボ | GeForce RTX 4070 SUPER Dual ※Palit公式ページへのリンクです |
CPU | Intel Core i7-13700F |
メモリ | DDR5 32GB(16GB × 2) |
電源 | 1000W |
ベンチマーク計測したゲームは、以下の6つです。
ベンチマーク計測には、MSI AFTERBURNERというfps(フレームレート)やCPU温度を記録するソフトを使いました。
パーツ構成やゲームのアップデート、プレイスタイルによってベンチ結果は変動します。ここでの結果は参考としてご覧ください。
Apex Legends
FPSゲームの中では処理負荷が低めのApex。
公平なベンチマークを取るために、訓練場で約3分間、走る・撃つ・ウルト使用などで計測しました。
■フルHD(1920×1080)
- 低:298fps(230fps)
- 高:275fps(149fps)
■WQHD(2560×1440)
- 低:288fps(131fps)
- 高:247fps(70fps)
■4K(3840×2160)
- 低:213fps(72fps)
- 高:148fps(37fps)
※平均値です。()内はテルミットを4つ重ねた時の最低fps。
テルミットを大量に投げられたり、スモークやウルトが重なるような特殊な状況になるとフレームレートは落ち込みますが、通常プレイをするなら4Kでも快適です。
こちらはWQHDの低設定でプレイ中の画像です。このぐらい近距離戦でも299fps出ていることがわかります。
Apexは設定を低くしても、ゲーム中の体感はあまり変わらないので、低設定がオススメです!
FORTNITE
フォートナイト(チャプター5)はDirectX12で計測しました。
■フルHD(1920×1080)
- DX12 低:288fps
- DX12 最高:118fps
■WQHD(2560×1440)
- DX12 低:282fps
- DX12 最高:91fps
■4K(3840×2160)
- DX12 低:193fps
- DX12 最高:71fps
※平均値です。
DirectX12の最高設定は重たいです。低設定でプレイすることをおすすめします。
FORTNITEは低設定でも違和感なく遊べます。サクサクプレイのためにも、設定を下げることをおすすめします。
ファイナルファンタジー14
FF14は処理が軽めのMMOゲームです。4K高画質設定でも「非常に快適」となりました。
15000以上で「非常に快適」
FF14 | 標準 | 高画質 |
---|---|---|
フルHD | 34402 (145fps) | 非常に快適31237 (140fps) | 非常に快適
WQHD | 33909 (146fps) | 非常に快適26947 (143fps) | 非常に快適
4K | 24727 (140fps) | 非常に快適17122 (96fps) | 非常に快適
ここまでスコアが高いなら、自由に画質調整してプレイできますね。
ファイナルファンタジー15
FF15は処理負荷が高いRPGです。
ビジュアルが綺麗なので、少しでも画質設定は高くしたいところ。
12000以上で「非常に快適」
FF15 | 標準 | 高画質 |
---|---|---|
フルHD | 23208 (203fps) | 非常に快適19789 (184fps) | 非常に快適
WQHD | 19379 (175fps) | 非常に快適15384 (145fps) | 非常に快適
4K | とても快適 9933 (85fps) | 快適 8515 (73fps) |
どの解像度でも快適にプレイできるので、画質は高めに設定しましょう。
背景が綺麗なので、高画質で楽しみたいゲームです。4Kでもこれだけ動くのは、素直にすごいですね!
サイバーパンク2077
PCゲームの中では最重量級のサイバーパンク2077(Ver2.1)。
fps計測はゲームに実装されているベンチマークで計測しました。
4Kのレイトレーシング・ウルトラでもプレイは可能です。ただ、60fpsを切ることが多くなります。
そこで、RTX 4070 SUPERで使える、フレームジェネレーションをオンにしてみました。
4K・レイトレウルトラ | 平均 58fps |
レイトレ・ウルトラ フレームジェネレーションON | 平均 77fps |
フレームジェネレーションを使うと、20fps前後もフレームレートが上がります。
RTX 4070 SUPERの性能だと、4Kプレイもサクサクでした。
サイバーパンク2077は、4Kでもサクサクプレイできます。RTX 4070 SUPER強い。
アサシンクリード ミラージュ
アサシンクリードシリーズはビジュアルが綺麗な分、処理が重たいゲームです。
1フレームを争うようなゲームでは無く、基本的に60fps出ていれば快適にプレイできます。
■フルHD(1920×1080)
- 中:197fps
- 最高:151fps
■WQHD(2560×1440)
- 中:151fps
- 最高:122fps
■4K(3840×2160)
- 中:89fps
- 最高:74fps
※平均値です。
街中や高いところからの景色も楽しみたいゲームなので、ビジュアル優先で設定したいです。
ゲーム別ベンチマークの総評
RTX 4070 SUPERとRTX 4070 Tiは、ほとんどのゲームで5~10fps程度の違いでした。
ざっくり言うと6%程度の差です。
RTX 4070 SUPERはRTX 4070 Tiにとても近い性能を持っており、どの解像度でも快適にプレイ可能。
WQHD以上で快適プレイをしたい、ガチプレイをしたい人におすすめのGPUであることがわかりました。
3DMarkのベンチマーク比較
ベンチマークの定番3DMarkで、RTX 4070 SUPERはキレイに4070と4070 Tiの間に入ってきました。
SpeedWayはDirectX 12 Ultimateの性能をテストするベンチマークです。
RTX 4070 Tiとの差は約7%。
Port Royalはリアルタイムレイトレーシングのパフォーマンステスト。
RTX 4070 Tiとの差は約9%。
Time SpyはDirectX 12ベンチマークテスト。
RTX 4070 Tiとの差は約5%。
Fire StrikeはDirectX 11ベンチマーク。
RTX 4070 Tiとの差は約3%。
ベンチマークを総合すると、RTX 4070 SUPERの性能差は以下のようになります。
- RTX4070より約13%性能が高い。
- RTX4070Tiとの差は約6%。
- RTX4070とRTX4070Tiの間にある性能。
ここまでRTX4070Tiに近づいた性能となると、あとは価格勝負になるかなという印象ですね。
RTX 4070 SUPERは10万円以下になったら良いのにな。
RTX 4070 SUPERのメリット・デメリット
- RTX 4070より約13%性能が高く、WQHDでも快適。
- RTX 4070 Tiに近い性能。その差6%程度。
- L2キャッシュが48MBで高解像度にも強い。
- DLSS 3対応で、より高いfpsが出せる。
- 消費電力が220Wで省電力。(4070Tiは285W)
- 10万円からという価格が微妙。4070Tiが買えてしまう価格のモデルもある。
RTX 4070 SUPERは、消費電力に対してフレームレートのパフォーマンスが非常に高いです。
RTX 4070 Tiよりワットパフォーマンスが高い点は素晴らしい。
ただ、最低でも99,800円するので、単純に手が出しにくい価格に感じます。(さすがに10万円は気軽に買える値段ではない)
パフォーマンスが非常に高いため、9万円に近づくと、たくさん売れるグラボになるのではないでしょうか。
安くなることに期待をしています。
おすすめBTOゲーミングPC
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1TBのSSDを搭載しているので、とりあえずコストを抑えたゲーミングPCを手に入れるには最適な機種です。
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RTX 4070 SUPERは価格次第で高コスパのグラボになる
- WQHD(2560×1440)がメインターゲットのGPU。
- 4Kでも画質調整すれば快適。
- RTX4070より約13%性能が高い。
- RTX 4070 Tiに近い性能を持っている。
- L2キャッシュがRTX 4070 Ti同様の48MB搭載。
- FHDで使うにはオーバースペック。
- DLSS 3.5対応。
RTX 4070 SUPERの実機を使ってみましたが、4Kゲームも快適で性能は申し分なかったです。
ただ、初期販売価格を見ると13万円ほどする高いモデルもあり、これだとRTX 4070 Tiでいいよね?となるものも存在しています。
2024年1月24日にRTX 4070 Ti SUPERの販売があることから、場合によってはRTX 4070 Tiが終売ということもあるかもしれません。
その場合、4070 SUPERが4070 Tiのポジションになり、価格が下がらない可能性が出てきます。
RTX 4070 SUPERの性能は良く、価格が10万円以内(9.5万円とか)になると、相当コスパの良い売れるグラボになるでしょう。
>>RTX 4070 Ti SUPERをレビューしています。こちらの記事も参考にしてください。
コメント
コメント一覧 (6件)
始めまして拝見させてもらっています。
質問なのですな、やはりFHDモニターで使用するには4070superはオーバースペックとなってしまいますか?
当初は4060tiで検討していたのですが、長い目で見ると4070superでも良いのかなと悩んでおりまして
FHDでも何に使うか、どのぐらいの性能が欲しいかによります。
例えばApexでどんな状況でも144fpsは切りたくない!とか、サイバーパンクのレイトレ・ウルトラで100fps出したい!など。
また、FHDでも画像生成AIをする!など考えているなら、4070superの方がいいですね。
普通にゲームをするだけなら4070superはオーバースペック気味だと思いますが、全く無しということは無いかと思います。
回答頂きありがとうございます。
>FHDでも何に使うか、どのぐらいの性能が欲しいかによります。
→用途としては、ゲーム、動画編集や作成(たまに)ゲーム自体は色々なものをプレイしたいと思っています。この性能が欲しい!というのが決まってないのが正直なところです。
>例えばApexでどんな状況でも144fpsは切りたくない!とか、サイバーパンクのレイトレ・ウルトラで100fps出したい!など。
→fpsに関しては、ps5でゲームをしているのですがそのps5が120fpsが最大と聞くのでそれ以上は出したいです。(出てないゲームもありますが
>また、FHDでも画像生成AIをする!など考えているなら、
→生成AIは全く考えていないのですが、
暇になったらやりそうなタイプの人間です…。
>用途としては、ゲーム、動画編集や作成(たまに)ゲーム自体は色々なものをプレイしたいと思っています。
動画編集に関しては、RTX4060TiとRTX4070SUPERで快適さはあまり変わりません。
ゲームの快適さを中心に考えた方が良さそうですね。
>fpsに関しては、ps5でゲームをしているのですがそのps5が120fpsが最大と聞くのでそれ以上は出したいです。
FHDで120fps以上ならRTX4060Tiでも可能です。設定を高くすると難しいでですが。
予算があって、より安定したfpsを求めるならRTX4070SUPERでも良いかと思います。
>生成AIは全く考えていないのですが、暇になったらやりそうなタイプの人間です…。
生成AIは4060シリーズと4070シリーズで、生成速度や生成できる画像サイズに差がでます。
まだ考えてないとのことなので、ここは重要視しなくてもいいですね。
FHDでも、より高いfpsを出したいならRTX4070SUPERは有効だと思います。
将来的にWQHDモニターを買うことになっても、そのまま使えますしね。
予算が許せるなら4070SUPERでも良いと思いますよ!
色々とご説明頂きありがとうございました。
4070superで決定したいと思います!
これからも記事楽しみにしています!
本件、ありがとうございました♪
4070super良いと思います!
また何かありましたらコメントください。
こちらで出来ることならお手伝いします!
>これからも記事楽しみにしています!
こう言っていただけると、とても励みになります!
ありがとうございます!