AMD Ryzen 7 5700XとRTX 4060 Tiを組み合わせたときの、ゲーム性能をまとめた記事です。
ゲームをプレイしたりYouTubeライブ配信をしながら、スコアやフレームレートを計測しています。
この記事を読めば5700XとRTX 4060 Tiの性能を知ることができ、ゲーミングPCやパーツ購入をするときに迷うことが無くなります。
PC購入をお考えの方は、記事の最後におすすめゲーミングPCを紹介しているので、ぜひそちらからご購入ください。
- 5700Xと4060 Tiの仕様
- 5700Xと4060 Tiのゲーム性能
- 5700Xと4060 Tiがおすすめな人
- 5700Xと4060 Ti搭載のゲーミングPC
5700Xと4060 TiはFHD向けに優れた組み合わせです。ぜひ検討してください!
Ryzen 7 5700Xの仕様
Ryzen 7 5700X | |
---|---|
コア数 | 8 |
スレッド | 16 |
ベースクロック | 3.4 GHz |
ブーストクロック | 4.6 GHz |
キャッシュ | L1:512 KB L2:4 MB L3:32 MB |
TDP | 65W |
CPUソケット | AM4 |
対応メモリ | DDR4 |
対応チップセット | X570 , X470 , X370 B550 , B450 , B350 A520 |
内臓グラフィックス | なし |
発売日 | 2022年04月 |
Ryzen 7 5700Xは価格と性能のバランスが非常に良く、多くのミドルクラスBTOパソコンに採用されています(2024年12月現在)
CPUソケットがAM4という規格であったり、メモリがDDR4までの対応ということもあり、将来の拡張性は狭くなりますが、どちらもゲームプレイにおいて全く不都合はありません。
消費電力(TDP)が65Wという省電力CPUのため、電気代にも優しいCPUとなっています。
Cinebenchによるベンチマーク
Cinebenchの結果では、Intel Core i5-13400Fの性能より少し劣る結果です。
性能的に低く見えてしまいますが、ゲームプレイには十分な性能を持っているため、問題はありません。
5700Xは価格が安く、手に取りやすいCPUです。性能が低く見えますが、ゲームプレイに支障はありません。
RTX 4060 Tiの仕様
RTX 4060 Ti | |
---|---|
GPUコア | AD106 |
CUDAコア数 | 4352 |
ブーストクロック | 2540 MHz |
ベースクロック | 2310 MHz |
VRAM | 8GB GDDR6X |
メモリスピード | 18Gbps |
メモリバス幅 | 128-bit |
メモリ帯域幅 | 288 GB/s |
L2キャッシュ | 32MB |
NVENC AV1 | 1基 |
DLSS | DLSS 3.5 |
ポート | HDMI 2.1a x1 DisplayPort 1.4a x3 |
最大消費電力 | 160W |
システム 電源容量 | 550W |
発売日 | 2023年5月24日 |
RTX 4060 TiはFHD(1920×1080)をメインターゲットとしたGPUです。
FHDであれば、ゲームによっては200fps以上出せ、144Hz以上のモニター性能も最大限に引きだせます。
ゲームによってはWQHDゲームでも快適にプレイできる性能を持っています。
また、RTX4000シリーズは、DLSS 3.5やフレーム生成に対応。ゲーム側で設定ができると、より高いフレームレートで快適にゲームがプレイできます。
RTX 4060 Tiは、ほとんどのFHDゲームが快適に遊べます。
検証PCの仕様
メモリ | CORSAIR DDR4 32GB(16GB×2) |
CPUクーラー | Deepcool AK400 |
マザーボード | ASRock B550M Pro RS |
電源 | 750W |
PCケース | Thermaltake S100 TG Snow Edition |
検証には自作PCを使っていて、パーツのグレードは一般的な物です。極端に価格や性能が高いパーツは使っていません。
一般販売されているBTOパソコンに近いパーツ構成のPCです。
ゲーム別ベンチマーク
ゲーム別のベンチマークは、3種類の解像度(FHD・WQHD・4K)で計測しています。
グラフィック設定は低設定やウルトラ設定など、ゲームによって軽い調整と重たい調整でベンチマークを取りました。
【軽量】エーペックスレジェンズ
FPSゲームの中では処理負荷が低めのApex。公平なベンチマークを取るために、訓練場で約3分間、走る・撃つ・ウルト使用などで計測しました。
低 | 高 | |
---|---|---|
FHD 1920 x 1080 | 278fps (121) | 202fps (88) |
WQHD 2560 x 1440 | 226fps (73) | 146fps (53) |
4K 3840 x 2160 | 131fps (35) | 88fps (28) |
FHDの低設定と高設定では、平均200fps以上出すことができます。
テルミットやウルトを使うと一時的にfpsが下がりますが、画面がカクつくほどではありません。
WQHDも低設定であれば平均200fps以上出すことができ、快適にプレイできました。
WQHDでもプレイは可能ですが、できるだけ高いフレームレートを維持するためにも、FHDでのプレイがオススメです。
【軽量】FORTNITE
フォートナイト(チャプター6)はDirectX12で計測しました。計測には、リプレイ機能を利用しています。
低設定 | 最高設定 | |
---|---|---|
FHD 1920 x 1080 | 211fps | 48fps |
WQHD 2560 x 1440 | 209fps | 33fps |
4K 3840 x 2160 | 158fps | 19fps |
フォートナイトは低設定でのプレイがおすすめです。フレームレートだけでなく、敵の視認性も良くなります。
最低設定がおすすめな理由はここをクリック
FORTNITEのグラフィック設定は低設定がおすすめです。
設定を低くすることで高いフレームレートが出せ、さらに視認性が上がります。
設定を高くすると草木がリアルになりますが、敵が見えにくくなってしまいます。
プロのeスポーツプレイヤーは低設定かパフォーマンスモードでプレイされています。
画面のリアルさよりも、敵の見やすさやフレームレートを優先した低設定でプレイしましょう。
【中量】Call of Duty : Black Ops 6
Cod:BO6はFPSの中では少し重めのゲームです。ゲーム中に実装されているベンチマークで計測しました。
最低設定 | 極限設定 | |
---|---|---|
FHD 1920 x 1080 | 153fps | 74fps |
WQHD 2560 x 1440 | 113fps | 52fps |
4K 3840 x 2160 | 64fps | 28fps |
FHDの最低設定のみ144fpsを超える高フレームレートが出せました。
さすがに極限設定では快適さがなくなります。
Codは、最低設定で高いフレームレートを出してプレイするのがおすすめです。
Codは少し重め。最低設定でのプレイがオススメです。
【軽量】ストリートファイター6
格闘ゲームのストリートファイター6は動作が軽快で、要求スペックも高くありません。
ストリートファイター6の専用ベンチマークソフトと、実際にランクマッチをプレイして確認しました。
ベンチマーク結果では、試合中のフレームレートがFHD~4K NORMALまで60fpsになります。
4KのHIGHESTのみ55fpsに落ち込みました。
実際にFHD解像度のHIGHEST設定でオンラインランクマッチをプレイしてみましたが、バトル中は60fpsを切ることがありませんでした。
ストリートファイター6は、どの解像度でも高いフレームレートが出せ、快適にプレイが可能です。
スト6は5700Xと4060 Tiがあれば何も問題無いですね!
【中量】FF14
FF14は処理が軽めのMMOゲームです。専用ベンチマークソフトで計測しました。
15000以上で「非常に快適」
FF14 | 標準品質 | 最高品質 |
---|---|---|
FHD | 20957 (159fps) | 非常に快適15878 (118fps) | 非常に快適
WQHD | 15777 (114fps) | 非常に快適とても快適 11687 (84fps) |
4K | 快適 9926 (67fps) | 快適 9662 (64fps) |
FF14はWQHD 標準品質まで「非常に快適」となりました。
4Kでも平均60fpsは出るのでプレイは可能ですが、重たいシーンで40fps台に落ちることがあります。
できるだけ快適さを保つためにも、WQHD以下でのプレイがオススメです。
FHDなら最高品質でも快適にプレイできるのはすごいですね!
【重量】サイバーパンク2077
PCゲームの中では重量級のサイバーパンク2077(Ver2.1)。ゲームに実装されているベンチマークで計測しました。
CyberPunk 2077 | 高 | レイトレ ウルトラ |
---|---|---|
FHD(1920 x 1080) | 123fps | 64fps |
WQHD(2560 x 1440) | 94fps | 49fps |
4K(3840 x 2160) | 47fps | 36fps |
サイバーパンク2077は、FHDであればレイトレウルトラでも平均60fpsが出せます。
ただ、レイトレは処理が重たいのでフレームレートが落ちやすくなります。DLSSとフレーム生成を使ってプレイすることをおすすめします。
個人的にはレイトレ ウルトラは画面がギラギラして目が疲れるので、高設定でプレイすることをおすすめします。
フレームジェネレーションでfpsを上げる!
サイバーパンクはDLSSとフレームジェネレーション(以降FG)に対応しています。
FHDのレイトレウルトラでテストをしてみました。
街の中で、特に重たくフレームレートが落ちやすい場所で計測しています。
FHDのレイトレウルトラは平均60fps前後出ているため、FGを使えばさらに快適にゲームが遊べます。
FGオンにするとフレームレートがさらに上がります。限界までフレームレートを出したいときに使ってみましょう!
DLSSの説明は、ここをクリック
DLSS(Deep Learning Super Sampling)は、NVIDIAが開発したAIベースのレンダリング技術です。この技術は、低解像度の画像をAIを使って高解像度に変換し、ゲームのフレームレートを向上させることができます。
DLSSのメリット
- 高解像度の映像を実現:低解像度でレンダリングした映像をAIが補完し、高解像度の映像を実現します。これにより、より美しいグラフィックを楽しむことができます。
- フレームレートの向上:低解像度でレンダリングするため、GPUへの負荷が軽減され、フレームレートが向上します。これにより、よりスムーズなゲームプレイが可能です。
- パフォーマンスの最適化:AIがリアルタイムで映像を補完するため、常に最適なパフォーマンスが発揮されます。
DLSSは、特に高解像度でのゲームプレイやリアルタイムレイトレーシングを行う際に効果を発揮し、より高品質な映像と快適なゲーム体験を提供します。
FGの説明は、ここをクリック
フレームジェネレーション(FG)は、NVIDIAのRTX 4000シリーズに搭載されている新しい技術です。AIを活用して、実際にレンダリングされるフレームの間に新しいフレームを生成することで、フレームレートを向上させます。
FGのメリット
- フレームレートの大幅な向上:実際にレンダリングするフレームの数を増やすことなく、AIが中間フレームを生成することで、フレームレートを劇的に向上させます。これにより、より滑らかなゲームプレイが実現します。
- 遅延の低減:フレームジェネレーションは、低遅延でフレームを生成するため、リアルタイム性が重要なゲームでも高いパフォーマンスを発揮します。
- ゲーム体験の向上:フレームジェネレーションを活用することで、視覚的な体験が向上し、特に動きの速いシーンやアクションが多いゲームで効果が顕著です。
フレームジェネレーションは、特に高フレームレートが求められるeスポーツタイトルや、動きの激しいゲームで有用です。この技術を活用することで、より快適で没入感のあるゲーム体験が提供されます。
これらの技術を活用することで、最新のゲームでも高品質な映像と滑らかなフレームレートでプレイすることができ、ゲーミング体験がさらに向上します。
【超重量】フライトシミュレーター2024
超重量級のゲームのフライトシミュレーター2024。ディスカバリーのイェーテボリでフレームレートを計測しました。
次に、FHDのミドル設定で、DLSSとフレーム生成を使ってテストです。
DLSSとフレーム生成を使うと、約1.6倍フレームレートが上がりました。
FHDミドルでは、もともと60fps近く出ているのでゲームのプレイは問題ありませんが、より高いフレームレートでプレイしたい場合にDSLLやフレーム生成が有効であることがわかります。
フライトシミュレーター2024はかなり重たいゲームです。DLSSとフレーム生成を積極的に使うことをオススメします。
フレーム生成は万能ではありません。20fpsのゲームを50fpsに引き上げたとしても、ゲームの重さは残ります。元のフレームレートが60fps程度出ているものを、さらに快適にする機能と考えましょう。
YouTubeでライブ配信
5700Xと4060 TiのPC1台でYouTubeライブ配信をしてみました。
マップは「ZEUSステーション」でチームデスマッチをプレイしています。
- 配信:OBS
- 解像度:FHD
- ビットレート:12000 bps
- 映像エンコーダ:NVIDIA NVENC AV1
- Apexの設定:低
普通に走っているときで270~290fps。
至近距離でも、250fps前後で撃ち合えます。
バトル全体では199fps~299fpsの間で推移するので、240fps張り付きなどは難しそうですね。
FHD・低設定でライブ配信をした結果
- 平均fps:262fps
- 最低fps:199fps
バトル全体を通して見ると、ほとんどのシーンで200fps以上でています。
フレームレートの上下幅は広いですが、配信をしながらのプレイは快適に行えました。
Stable DiffusionのAI画像生成速度
ゲームではないですが、AI画像生成のStable Diffusionも計測してみました。
グラフのバーが短いほど、画像生成速度が速いことを意味します。
今回は「5700X+RTX4060 Ti」がテストをした結果です。
Stable DiffusionをローカルPCで実行する場合、グラボ性能が速度に大きな影響を与えます。
特に、画像生成速度はRTX4070以上から急激に早くなります。
また、2000×2000などの大きな画像を生成する場合、RTX 4060 TiのようにVRAMが8GBではメモリ不足エラーを起こします。
RTX 4060 Ti(8GB)で画像生成を行うなら、画像サイズに気を付けましょう。
RTX 4060 Ti(8GB)の生成最大サイズ目安は1600×1600です。
5700Xと4060 Tiのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
FHDならPC性能に大きな不満を感じない FHD 144Hzモニターの性能を発揮できる 重たいゲームも調整すれば遊べるスペック PCの価格が抑えられる | FHDでも高画質やレイトレーシングは辛い AM4ソケットでCPUの拡張性が狭い VRAM 8GBは、生成AIの画像サイズに制限が出る |
5700Xと4060 Tiの組み合わせは、FHDならゲームやクリエイティブ系作業、一般的なPC使いなど、全ての作業が快適に行えます。
グラフィック設定を高くすると、フレームレートが出なくなるゲームもありますが、そのような重たいゲームも中設定ぐらいにすれば快適に遊べます。
PC価格は20万円以内(2024年12月現在)が多く、FHDでゲームをする方が検討しやすいゾーンになります。
FHDモニターを使うなら、5700Xと4060 Tiで満足できない方は少ないはずです。
5700Xと4060 Tiの組み合わせはこんな人におすすめ
- 予算が20万円以内
- FHDで144Hzなどの高リフレッシュレートモニターを使う
- グラフィックが最高設定でなくても、快適に遊べればいい
- 将来、CPU交換などのアップグレードを考えていない
- PC購入のコストを抑えたい
5700Xと4060 Tiの組み合わせは、FHDならほとんどのゲームが快適に遊べます。
ゲーミングPCの価格を抑えつつ、ゲームや配信、クリエイティブ系のソフトも使うことができます。
CPUのソケットがAM4なので、今後のCPUアップグレードなどの拡張性は広くありませんが、パーツ交換をしないならとてもコスパが良いPCです。
5700Xと4060 Tiの組み合わせは、FHDモニターを使う人や、ある程度快適にゲームができれば良いと考える人なら満足できるスペックです。ぜひ検討してみてください。
5700Xと4060 Ti搭載ゲーミングPC
5700Xと4060 Tiが搭載されたおすすめPCです。CPUは最後にリンクを掲載しています。ぜひここからご購入ください。
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SSDが1TB搭載されているので、しばらくは容量の問題もありません。
ドスパラは最短翌日出荷なので、早くPCがほしい人におすすめです。
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