「FXのインジケーターって何?」
「初心者におすすめのインジケーターが知りたい」
このような悩みに答える記事です。
根拠をもってトレードにのぞむためには、相場分析が欠かせません。
その相場分析において必要になってくるのがインジケーターです。
とはいえインジケーターの種類は多く、FX初心者だとどれを選べばいいか悩んでしまいますよね。
そこでこの記事ではFX初心者向けに、インジケーターの基本や使い方をわかりやすく解説します。
この記事を読めば、インジケーターの選び方はもちろん、使うときの注意点やコツもわかるようになります。
- FXのインジケーターとは
- おすすめのインジケーター
- 注意点
- 活用のコツ
- インジケーターの売買シグナルがひと目でわかるツール
- インジケーターが使いやすいFX会社
FXのインジケーターとは?
インジケーターとは、テクニカル分析に使われる指標です。
将来の値動きを予測する分析方法の1つで、以下のような特徴があります。
- 過去の値動きなどのデータから算出されている
- チャートにグラフやラインを表示させ、視覚的に判断しやすくなる
- 各インジケーターには得手不得手がある
- インジケーターを組み合わせると効果的な使い方が期待できる
- インジケーターで同じ見方をする人が多いほど、予測どおりに動きやすい
インジケーターの活用が、相場分析のカギを握るといっても過言ではないだ。
FXは分析による根拠を持ってトレードするのが大前提
そもそもの話、FXでは分析にもとづいた根拠あるトレードが大前提です。
仮に分析をしないトレードだと、ギャンブルとなんら変わりません。
適当にトレードしていては、上がるか下がるかの確率は50%でも、分析次第で60%・70%と勝てる確率を上げられます。
そのためトレードにおいてインジケーターが役立つのです。
インジケーターは2種類存在する
インジケーターを大きく分けると、次の2つがあります。
- トレンド系
- オシレーター系
それぞれの特徴は必ず理解しておきましょう。
『トレンド系』インジケーター
値動きの方向感をわかりやすく教えてくれるのが、トレンド系のインジケーターです。
主に次のような特徴があります。
・相場の全体的な流れがわかる
・値動きの勢いがわかる
・順張りでの取引に使いやすい
トレンド系のインジケーターは、視覚的にトレンドの方向や勢いが判断しやすくなるので、中長期的な予測を立てやすい強みがあります。
そのため、中長期のトレンド方向に沿った順張りで特に効果を発揮します。
『オシレーター系』インジケーター
オシレーター系は相場の過熱感、いわゆる「買われすぎ、売られすぎ」を判断できるインジケーターです。
主に次のような特徴があります。
・値動きの強弱がわかる
・トレンドの方向性が確認できる
・レンジ相場での取引に使いやすい
オシレーター系は、相場が反転するタイミングをつかみやすい強みがあり、とくに上下変動を繰り返すレンジ相場を得意としています。
このように『トレンド系』と『オシレーター系』は特徴が違うので、相場に合わせた使い分けが大切です。
人気のインジケーターがおすすめ!
でも、どのインジケーターを使えばいいの?
使うインジケーターは定番のものを使おう!
おすすめする理由は次の通りだ。
- 多くの投資家が注目しているため予測通りに動きやすい
- シンプルで使いやすい
- 使い方が確立されており情報が入手しやすい
インジケーターは多くの投資家が注目しているポイントほど、素直な値動きが起こりやすくなります。
人気のインジケーターを使うと、注目されているポイントや値動きの予測もわかりやすくなりますし、使い方や手法などが確立されているのは大きなメリットといえるでしょう。
この後トレンド系とオシレーター系の人気インジケータを紹介しますね。
おすすめのトレンド系インジケーター
トレンド系でおすすめなのは、次の3つです。
- 移動平均線
- ボリンジャーバンド
- 一目均衡表
どのような特徴があるか、確認していきましょう。
移動平均線
トレンド系の代表格である移動平均線は、最も人気のあるテクニカル指標の1つです。
次のようなわかりやすい特徴があります。
【移動平均線の特徴】
・一定期間の価格の平均値を表示
・値動きの方向感を分析できる
・短期線と長期線のゴールデンクロス・デッドクロスを活用したエントリーが有名
移動平均線の傾きだけで、相場の方向性や勢いを判断できるのが、大きな魅力といえます。
また、移動平均線同士のクロスをエントリータイミングとしても活用できます。
使い方がとてもシンプルだから、FX初心者におすすめのインジケーターよ。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、ある程度の値幅を予測してくれるインジケーターです。
相場分析をしたり、売買タイミングの判断材料にしたりと万能的な使い方ができます。
ボリンジャーバンドの特徴は、次のとおりです。
【ボリンジャーバンドの特徴】
・移動平均線を中心に上下に標準偏差を表示した指標
・値動きの激しさ(ボラティリティ)、トレンドの有無、相場の異常性がわかる
・スクイーズからエクスパンションに切り替わるタイミングでのエントリーが狙い目
移動平均線を中心に上下に伸びているバンドが、想定される値動きの範囲を教えてくれます。
そのため視覚的にトレンドがわかりやすいだけでなく、買われすぎ・売られすぎの判断もできます。
相場分析からエントリーまで、トレードで幅広く活用できるインジケーターといえるでしょう。
標準偏差とは
『データのバラツキ』のことで、現在の価格がどれだけ標準(平均)から離れているかを表しています。
バラツキがあるほど標準偏差の数値が高くなり、相場の値動きの激しさが高くなっていると判断できます。
一目均衡表(いちもくきんこうひょう)
一目均衡表は日本生まれのインジケーターで、5種類の線とローソク足の位置からトレンドと転換点を予測できます。
他のインジケーターと一線を画すのは、「過去」「今」「未来」の時間軸に注目している点です。
【一目均衡表でわかる内容】
・基準線:「今」中期的なトレンド
・転換線:「今」短期的なトレンド
・遅行スパン:「過去」からのトレンドの勢い
・先行スパン1:「未来」短期的な見通し
・先行スパン2:「未来」長期的な見通し
・雲:先行スパンの間に発生し、抵抗の大きさを表している
特徴的なのは2本の先行スパンから作られる雲で、それ自体がトレンドの向き・強さを表しています。
そのため、ローソク足が雲を突き抜けたらトレンドの転換サインとなります。
一見すると難しく感じますが、シンプルな使い方ができる人気のインジケーターです。
おすすめのオシレーター系インジケーター
オシレーター系でおすすめなのは、次のインジケーターです。
- MACD
- RSI
- ストキャスティクス
オシレーター系の多くは、チャート下部に別枠で表示されます。
MACD(マックディー)
MACDは、短期と中期の移動平均線を使ったインジケーターです。
短期と中期の移動平均線のかい離幅を見ると、相場の転換を素早く判断できます。
またエントリーサインとしても利用され、『MACDライン』と『シグナルライン』のゴールデンクロス(デッドクロス)は、売買タイミングの狙い目になります。
2本の線だけで相場の転換やエントリーの判断ができるため、初心者でも使いやすいでしょう。
RSI(アールエスアイ)
RSIは、相場の過熱感を示す指標です。
今のレートが「買われすぎなのか、売られすぎなのか」をグラフで表しています。
直近レートの変動幅に対する上昇幅の割合を表しており、70%以上で買われすぎ、30%以下なら売られすぎと判断できます。
相場の過熱感をラインの位置で把握できるため、多くのトレーダーが愛用しているテクニカル指標の1つです。
ストキャスティックス
ストキャスティクスは、RSIと同じように相場の過熱感を表すインジケーターです。
「%K」と「%D」の2本のラインで構成されているのが特徴で、80以上で買われ過ぎ、20以下で売られ過ぎと判断します。
また、2本のラインがクロスするタイミング自体が売買シグナルにもなるため、トレードで使いやすい指標といえます。
トレンド系とオシレーター系を組み合わせると相性抜群
トレンド系とオシレーター系を組み合わせると、よりトレードの判断がしやすくなります。
なぜなら、お互いの弱点を補えるからです。
例えばトレンド系は相場の方向性を見るのは得意ですが、相場の過熱感を見るのは苦手です。
この後おすすめの組み合わせを紹介するからぜひ参考にしてね。
インジケーター最強の組み合わせ!ボリンジャーバンド+RSI手法
インジケーターの組み合わせとして、ボリンジャーバンドとRSIを使った手法があります。
使い方や見方が大変シンプルなので、初心者の方でも採り入れやすいですよ。
実際のチャート画面を使って解説しますね。
STEP1:ボリンジャーとRSIの設定する
まずはボリンジャーバンドとRSIを次の通り設定しましょう。
・使う時間足:1時間足
・ボリンジャーバンドの期間:21日
・RSIの期間:14
STEP2:ダイバージェンスの確認する
次に、ダイバージェンスが発生しているかを確認します。
ダイバージェンスとは逆行を意味する言葉で、オシレーター系と価格の値動きが反対に動く、相場の反転前に現れる現象です。
相場の反転を知らせてくれるダイバージェンスが確認できれば、根拠としてかなり期待できると言えます。
STEP3:RSIのブレイク確認する
ダイバージェンスが発生したら、続いてRSIのブレイクを確認しましょう。
価格が大きく動くときは、RSIの数値も30%~50%の狭いレンジをブレイクしてきます。
上図では価格が動くよりも先に、RSIの数値が上昇しているのが確認できます。
これで今後上昇するであろう根拠が1つ発見できました。
このようにRSIのブレイクを見て、トレード条件を絞っておきましょう。
STEP4:エクスパンション発生でエントリーする
ここまでの条件を確認できたら、ボリンジャーバンドのエクスパンションの発生でエントリーをします。
その際エクスパンションの前に、必ず直前にスクイーズが起こっていたか確認してください。
スクイーズ後、赤マルのポイントでエクスパンションが発生し、ローソク足が+2σを突き抜けたのでエントリーします。
RSIを使うと大きな動きを事前に察知できるから、精度の高いエントリーが可能になるんだね。
インジケーターの売買シグナルを自動検知できるツールがある
「インジケーターの見方に自信がない」と思っている方もいますよね。
ここでは、インジケーターの売買シグナルがひと目でわかるツールを紹介します。
ツールを使えば、インジケーターの売買シグナルを自分で探す手間がなくなるぞ。
外為どっとコムの『お天気シグナル』とは?
外為どっとコムの分析ツール『ぴたんこテクニカル』には、「お天気シグナル」という機能が備わっています。
簡単な機能説明をすると、先ほど紹介した6つのインジケーターの、売買シグナルを自動で検知して知らせてくれる無料のサポートツールです。
例えば移動平均線の場合、ゴールデンクロスを検知したら買いシグナル、デッドクロスなら売りシグナルを知らせてくれるといった具合です。
ただし、シグナルはあくまで補助的なものですから、この後の使い方をしっかりと見ておいてください。
『お天気シグナル』使い方
『お天気シグナル』をうまく使いこなすために、次の流れを意識しましょう。
【お天気シグナルを使う流れ】
1. 自身で分析を行いエントリーの根拠を見つける
2. エントリー前最後の確認としてお天気シグナルを確認
3. 自分の予測と合致しているならエントリー、反する場合は見送る
4. あくまでも自分で分析した最後の一押しとして使う
例えば、米ドル/円の分析で買いエントリーという結果が出た場合、さらに根拠が欲しいという時にお天気シグナルは大活躍です。
次のように、お天気シグナルでも買いシグナルが表示されていれば、分析の精度がさらに高まります。
ただし、外為どっとコムの『お天気シグナル』はあくまでも分析のサポートツールです。
ツールだけに頼らず、必ず自分の分析と照らし合わせて使ってね。
インジケーターがいらない?豊富な分析ツールを大公開!
相場分析に役立つ便利なツールは、お天気シグナルだけではありません。
FX会社によっては、魅力的な分析サポートツールが用意されています。
- 未来を予測する「未来予測チャート」
- 他トレーダーの売買比率がわかる「ポジション比率」
- 注文の相関関係がわかる「注文比率」
「未来予測チャート」
外為どっとコムの未来予測チャートは、未来の値動きを予測するツールです。
過去のデータから、現在のチャートと類似性が高いチャートを3つまで表示してくれます。
相場は似たような動きをする傾向があるため、根拠として活用できます。
ただし、必ず予測どおりになるわけではないので、参考情報の1つとして使いましょう。
ポジション比率
ヒロセ通商の分析ツール「LION FX」では、売買ポジション比率をリアルタイムで把握できます。
トレーダーたちが、具体的にどの価格帯でポジションをもったのかが表示されます。
利確や損切りが入りそうな価格帯を予測するのに、大変便利なツールです。
全世界ではなくヒロセ通商ユーザーのポジション比率のみですが、分析の参考になるでしょう。
注文比率
ポジション比率と同じく、ヒロセ通商「LION FX」ではトレーダーの指値・逆指値注文の価格帯が把握できます。
トレーダーたちがどの価格帯に注文を入れているのか、どこに利確・損切りを置いているのかひと目でわかるというわけですね。
これもヒロセ通商のユーザーの注文比率だけですが、貴重な分析材料といえるでしょう。
いろんな分析サポートツールを活用して、トレードを有利に進めてね。
インジケーターを使う時の注意点
インジケーターを使う際は、次の点に注意しましょう。
- インジケーターの表示は3つ以下にする
- 絶対に予測通りになるわけではない
大切なポイントなので、しっかりと押さえておいてください。
インジケーターの表示は3つ以下にする
表示させるインジケーターは、3つ以下にしておきましょう。
というのも、大事なチャンスを見逃す恐れがあるからです。
インジケーターが多いほどチャート画面が見づらくなり、どこに注目すればいいか迷いが生じます。
特にトレンド系はチャートと重なりやすいので、2つまでにとどめておくといいですよ。
私はトレンド系(ボリンジャーバンド)とオシレーター系(RSI)を使っています。
チャート画面もスッキリで、それぞれの強みも活かせおすすめですよ。
絶対予測通りになるわけではない
当たり前の話ですが、インジケーターを使っても絶対予測通りになるわけではありません。
なぜなら、インジケーターはあくまでも将来を予測するツールだからです。
仮に予測が100%当たるなら、みんな億万長者になってしまいますよね。
インジケーターを活用するのは、分析の精度を上げるためです。
重要なのは、分析にもとづいた根拠ある取引の継続だと覚えておくといいわ。
インジケーターを活用するコツ
インジケーターをうまく活用するにはコツがあります。
- 複数の時間軸で使う
- ファンダメンタルズ分析も並行する
コツを知り、より効果的に使っていきましょう。
複数の時間軸で使う
インジケーターは1つの時間軸でなく、複数の時間軸で使うよう心がけてください。
というのは、見る時間軸によって分析結果も変わってくる場合があるからです。
例えば、短期足で買いサインがでていても、長期足では売りサインがでているというのはよくあるケースです。
複数の時間軸で同じ方向を向いていれば、優位性も高くなってきます。
インジケーターを使う際は、常に複数の時間軸を意識するようにしておきましょう。
ファンダメンタルズ分析も並行する
テクニカル分析だけでなく、ファンダメンタルズ分析を並行して行うのも大切です。
ファンダメンタルズ分析を行うと、インジケーターでは気づかない予測が立てられるからです。
例えば、インジケーターでは米ドルの買いサインが出ていたとしても、米ドルの価値を下げるネガティブニュースが発生した場合は、売りの勢いが一気に強まります。
エントリーする前に、その国に関する大きなイベントが発生していないか、動向には注意を払っておきましょう。
ファンダメンタルズ分析とは
ファンダメンタルズ分析とは、政治や経済、金融市場に影響を与える事象から分析を行う方法です。
例えば毎月第一金曜日に発表されるアメリカの雇用統計は、アメリカ経済の先行きを予測する重要な指標として多くの投資家が注目しています。
こういった情報はインジケーターを使った分析では考慮できないので、取引している通貨ペアに関係する経済指標は必ずチェックしましょう。
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FX インジケーターのよくある質問
- FXのインジケーターとはなんですか?
-
テクニカル分析に使われる指標です。
インジケーターを使いながら、将来の値動きを予測し分析します。
- FXのインジケーターの導入方法は?
-
FX会社で用意されているチャート画面に、標準で備わっている場合がほとんどです。
メジャーなインジケーターは、どのFX会社でも利用できます。
- よく使われるインジケーターは?
-
◎トレンド系
・移動平均線
・ボリンジャーバンド
・一目均衡表◎オシレーター系
・MACD
・RSI
・ストキャスティクス - チャートのインジケーターとはなんですか?
-
チャート上に、ラインやグラフを表示させたものがインジケーターです。
トレンドの方向や相場の過熱感が、視覚的にわかりやすくなります。
まとめ
この記事では、FX初心者におすすめのインジケーターについて解説しました。
どのインジケーターを選べばいいかわかったと思います。
この記事のまとめです。
・インジケーターは『トレンド系』と『オシレーター系』の2種類に分かれる
・トレンド系は値動きの方向感をわかりやすく教えてくれる
・オシレーター系は相場の過熱感を教えてくれる
・インジケーターは、トレーダーに人気があるものから選ぶ
・『トレンド系』と『オシレーター系』を組み合わせた運用が効果的
インジケーターを使うからといって、必ず勝てるようになるとは限りません。
ですがインジケーターの使い方を知り、分析方法を学ぶと次第に利益を残せるようになります。
まずは本記事で紹介したインジケーターから取り組んでみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました!